提案です

☆前に戻る
☆目次に戻る
☆表紙に戻る
みなさんのお便りは........:h-hokari@info-niigata.or.jp 遠慮なくメールを

○ 一番下に農業白書のむすびを掲載しましたが、要約すれば次の四点です。
1.優れた担い手を育成し良質安価な安定供給
2.国内自給を基本に輸入・備蓄を入れた安定供給
3.消費者ニーズに対応するフーズシステムの効率化
4.農村空間の維持・形成と中山間地の活性化
 最もらしいのですが、抽象的でどのように実践していくかがあまり見えない気がします。

■ さて、現在日本は....
 世界第1位の食料輸入国。農林水産省「食料需給表」によると供給ベースの熱量は1人1日当たり約2,630kcalですが、他方、厚生省「国民栄養調査」によれば摂取ベースの熱量は約2,000kcalであり、しかも両者の差は長期的に拡大傾向にあります。 (下図参照)
 供給熱量と摂取熱量の差が、食べ残し等に理由があるとすれば、食べ残し等を減らすことにより我が国全体の供給熱量を減らすことも可能です。この場合、食料自給率(国内生産/総食料需要)の分母が小さくなるので、やや乱暴ですが、自給率は最大約3割程度上昇するという試算もあります。
 「飽食」といわれる現在、食生活と自給率との関係も重要な意味をもつものと考えられます。

 農業はいま、病気で言えば危篤状態です。国民が消費せずにはいられない大切な食料供給という責任を果たすことが、今後続けられるのか危惧されるところです。
 消費者も生産者も考えなくてはいけないこと....
@政策面では農業振興の抜本策
A消費者は国内産の優先消費
B生産者は安全な食料の安定供給 

ずっと説明しましたように、消費者ニーズと生産者の供給体制とが合致していないこと(物理的にできそうもないこと)、国際社会の中で日本の農業がますます厳しい環境に置かれつつあることなどから、国内生産(自給率)低下はさらに進むでしょう。

  「自給率」の所にあったように、食料国内自給は世界的なコンセンサスです。勿論日本においても消費者アンケートでも国内産の安定供給は望ましいとなっています。
 農業は工業製品とは違い、コスト削減には限界があります。外国産の価格にはどのような努力をしてもかないません。消費者が日本の農業を守るため農産物の表示を見て、国産を選びながら買っていただくならば、きっと日本の農業は、また何時の日か元気が出てくると思うのです。
   ────────────────────────
【 資料 農業白書:むすび】
 我が国の農業、農村及び食品産業が、国民に対する食料の安定供給をはじめとする農業、農村の諸機能を次世紀においても引き続き果たし、我が国農業の自立と持続的発展に向けた諸施策を中長期的視点から力強く推進していくためには、特に次の4点が重要。
@ 効率的・安定的な経営体が農業生産の大宗を占めるよう、経営感覚に優れた担い手の育成・保、農地流動化の促進等を進め、農地、労働力を有効かつ効率的に活用できる農業構造の実現を図ること。
A 世界食料サミット等を契機に、食料・農業問題及び食料安全保障問題について世界的に認識が高まるなかで、国民の食生活を支える食料の安定供給を今後とも維持・確保するため、国内供給を基本に、輸入及び備蓄を適切に組み合わせていくこと。
B 消費者ニーズの変化に対して柔軟に対応できる食料供給構造の構築に向け、農業と食品産業の連携を強化し、生産、加工、流通の各段階を通じたフードシステム全体の高度化、効率化を推進すること。
C 国土の均衡ある発展を図るため、都市住民にも開かれた緑豊かな農村空間の維持・形成を推進し、あわせて、条件が不利な中山間地域の活性化に努めるとともに、食料供給と環境との調和を図ること。



●自給率の低下
●貿易自由化
●消費者の期待
●農村の現状
●提   案

ご意見、ご感想は:h-hokari@info-niigata.or.jp">遠慮なくメールを