物質の三態と熱運動(2)

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潜熱 (教科書p123)

低温(0よりかなり低い温度)の氷に熱を加え続け、水蒸気になるまでの温度変化をグラフにすると、次のようになります。



A点で0の氷が液体になりはじめ、B点で全部水になりました。C点で100の水が蒸発しはじめ、D点で全部水蒸気になりました。 

AB間は、熱を加え続けているのに温度が上がらないのは、加えた熱(エネルギー)が固体の水分子どうしの結合を切断するために使われているからです。固体を液体にするために必要な熱量を
融解熱といいます。
CD間も、熱を加え続けているのに温度が上がらないのは、加えた熱(エネルギー)が液体の水分子どうしの結合を切断するために使われているからです。液体を気体にするために必要な熱量を
蒸発熱といいます。

同じ0でも、A点の氷の状態より、B点の水の状態の方が、AB間で加えた熱量の分だけ、エネルギーを多く含んでいると考えることができます。
また、同じ100でも、C点の水の状態より、D点の水蒸気の状態の方が、CD間で加えた熱量の分だけ、エネルギーを多く含んでいると考えることができます。
このことから、融解熱や蒸発熱のように、状態を変化させるために使われる熱を
潜熱といいます。(潜水艦の潜だよ)


融解熱や蒸発熱の単位
融解熱や蒸発熱は、1gあたりどれくらいの熱量が必要かで表されるので、単位は、J/g(ジュール毎グラム)となります

例: 1gの氷を(1gの)水にするために必要な熱量は、330Jです。
1gの水を(1gの)水蒸気にするために必要な熱量は、2300Jです。
 よって、「水(物質としての「水」、氷も水蒸気も「水」)の融解熱は 330J/g、蒸発熱は 2300J/g」 となります。


  
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