力学的エネルギーと保存力(6)

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保存力以外の力がする仕事と力学的エネルギー(p107〜p108)

 次の図のように、摩擦のある斜面上を、物体がA点からB点まで滑り降りることを考えます。



 エネルギーの原理(運動エネルギー変化=された仕事)の式は、


 (運動エネルギー変化 = 重力のした仕事 + 動摩擦力のした仕事)

 となります。

 式を変形して、


  (力学的エネルギーの変化 = 動摩擦力からされた仕事)

 このように、力学的エネルギーは、保存力以外の力からされた仕事の分だけ変化します。


間違えないこと


 運動エネルギーの変化 = された仕事(保存力(重力、弾性力等)のした仕事も含む)  

 力学的エネルギーの変化 = 保存力以外の力からされた仕事




教科書p108 類題18(教科書例題18の類題です)

 図のように、静止している質量 0.50kgの物体に、手で鉛直上向きに力を加えて、その向きに 1.0m移動させると、速さは 4.0mとなった。物体が手からされた仕事は何Jか。ただし、重力加速度の大きさを 9.8m/sとする。




解答

 図のように、はじめの位置を基準水平面とします。
 手が物体を押し上げる力は保存力ではないので、

  力学的エネルギーの変化その間に手からされた仕事

 が成り立ちます。

 手からされた仕事 ×1.0 = とおきます。

 力学的エネルギーの表は次のようになります。
 (注意:力学的エネルギー
「保存」ではありません



 力学的エネルギーの変化その間に手からされた仕事 の式は



 式から、
8.9J




次回は、全く新しい内容の「熱」だよ




  
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