力学的エネルギー保存の法則(3)

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力学的エネルギー保存の法則

 図のように、質量〔kg〕の小球が自由落下をしているとき、基準水平面から高さ〔m〕の点Aを速さ〔m/s〕で、高さ〔m〕の点Bを速さ〔m/s〕で通過したとします。



点Aと点Bの運動エネルギーの関係を、エネルギーの原理(
運動エネルギーの変化=その間にされた仕事)から求めます。

運動エネルギーの変化は、


 (「
〜の変化」は「後 − 前」)


この間に、重力がした仕事は、

 ×()


よって、エネルギーの原理は、




A点に関する項とB点に関する項を左辺と右辺に分けて整理すると、



となります。

 左辺、右辺ともに、第1項は各点での運動エネルギー第2項は各点での重力による位置エネルギーを表します。
 つまり、各点での運動エネルギーと位置エネルギーの和は変わらないということです。
 これは、重力による位置エネルギーだけでなく、弾性力による位置エネルギーについても同様のことが言えます。



 運動エネルギーと位置エネルギーの和を、「
力学的エネルギー」といいます。
 物体が、重力や弾性力だけから仕事をされ、他に仕事をされることも仕事をすることもなく運動する場合、その力学的エネルギーは一定に保たれます。これを、力学的エネルギー保存の法則といいます。


 力学駅エネルギーの保存

  

 (弾性力による位置エネルギーが加わっても同様)


力学的エネルギーをと表し、今までどおり運動エネルギーを、位置エネルギーをと表すと、力学的エネルギー保存の法則は、

 = 一定 …教科書p105 (79)式

と表すことができます。



  
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