運動方程式の利用(5)

 ホームページへ 次へ 
   


連結している2つの物体の運動(p73〜74)

 2つの物体が力を及ぼし合っている場合の運動では、次の手順で扱います。

物体ごとに、その物体が受けている力を描く 
物体ごとに運動方程式 を立てる
連立方程式を解く


例として、教科書の例題で考えます。

教科書p73 例題10

なめらかな水平面上に、質量 1.5kgの物体Aと、質量 2.5kgの物体Bを互いが接するように置き、図のように、Aを 8.0Nの力で押した。次の各問いに答えよ。
(1) 物体に生じる加速度の大きさは何m/sか。
(2) BがAから受ける力の大きさは何Nか。



求める加速度の大きさを〔m/s〕、BがAから受ける力の大きさを〔N〕とします。
(注) AがBから受ける力と、BがAから受ける力は、作用・反作用の関係にあるので、逆向きで同じ大きさとなります。

 物体ごとに、その物体が受ける力を描く



(物体が受ける重力と垂直抗力はつり合い、物体の運動に影響がないので、図では省略しています)


 物体ごとに運動方程式 をたてる。

 図の右向きを正の向きとします。

 物体Aについて  1.5 =8.0− …

 物体Bについて  2.5    …


 運動方程式を連立させて、問題を解きます。

 式+式より

  4.0= 8.0
   = 2.0

  = 2.0 を式に代入
  2.5×2.0=
    = 5.0

よって、

 (1) 物体に生じる加速度の大きさは 
2.0 m/s

 (2) BがAから受ける受ける力の大きさは 
5.0 N


  
 → 糸で連結された物体の運動 へ 
   
 ホームページへ 次へ