運動方程式の利用(3)

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問題 教科書p72 類題9

 水平となす角が30°のなめらかな斜面上において、物体に初速度を与え斜面に沿って上向きにすべらせた。すべっている間の物体の加速度は、どちら向きに何m/sか。ただし、重力加速度の大きさを〔m/s〕とする。




解答

物体にはたらく重力を、斜面に平行な方向と、それに垂直な方向に分解します。
(物体の質量を〔kg〕とします)



斜面に沿った運動について、この問題では初速度が斜面に沿って上向きなので、斜面に沿って上向きを正の向きとします。

重力の、斜面に垂直な方向の分力は、斜面から同じ大きさの垂直抗力を受けるので、物体の運動には影響しないことになります。
頭の中では、斜面に平行な分力のみをイメージすると、考えやすいです。



物体にはたらく重力の、斜面に平行な分力は負の向きとなるので、その成分は



物体の、斜面に沿った方向の運動方程式 より



よって、物体の加速度は




<注意>
 文字の問題で、問題文に単位がついているときは、解答にも単位が必要。
 問題文に単位がついていないときは、解答に単位は不要です。


  
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