自由落下と鉛直投げおろし(5)

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教科書「問」の解答


教科書p37 問15
 ビルの屋上から小球を静かに落としたところ、3.0秒後に地面に落下した。地面からのビルの高さは何mか。また、小球が地面に達する直前の速さは何m/sか。ただし、重力加速度の大きさを 9.8m/sとする。



ビルの高さについて

 3.0秒の落下距離がビルの高さになるので、等加速度2本目の式



2ケタ×2ケタの計算で有効数字は2ケタだから、ビルの高さは
44m

地面に達する直前の速さについて
 3.0秒後の速さなので、等加速度1本目の式

  より
 =0+9.8×3.0 = 29.4

有効数字2ケタだから、求める速さは 
29m/s


教科書p37 問16
 海面からの高さが 4.9mの橋の上から、小球を自由落下させた。小球が海面に達する直前の速さは何m/sか。また、海面に達するまでの時間は何秒か。ただし、重力加速度の大きさを 9.8m/sとする。

海面に達する直前の速さについて
 時間がわからず、落下距離 4.9mがわかっているので、等加速度3本目の式

  より
 −0 = 2×9.8×4.9
  = 9.8×9.8
  = 9.8
 (>0となることは明らかなので、「=プラス・マイナス9.8、>0だから」と、断らなくてよい)

 よって、海面に達する直前の速さは 
9.8m/s

海面に達するまでの時間について
 橋から海面までの距離 4.9mが与えられているので、等加速度2本目の式


 答え 
1.0 秒

<別解>
 初めに、海面に達する直前の速さ 9.8m/sを求めたので、等加速度1本目の式

 より
  9.8 =0+9.8
  = 1.0

 ただし、初めの「海面に達する直前の速さ」を間違えていると、こちらも不正解となってしまいます。


教科書p38 問17
 水面からの高さが 14.7mの橋の上から、ある初速度で小球を鉛直下向きに投げたところ、1.0秒後に水面に達した。小球の初速度の大きさと、水面に達する直前の速さは何m/sか。ただし、重力加速度の大きさを 9.8m/sとする。

初速度の大きさについて
 1.0秒で 14.7m落下したのだから、等加速度2本目の式



 答え 初速度は
9.8m/s

水面に達する直前の速さについて
 水面に達するまでの時間が示されているので、等加速度1本目の式

 より
  = 9.8+9.8×1.0
   = 19.6

 答え 
19.6m/s


教科書p38 問18
 ビルの屋上から小球Aを自由落下させ、その 1.0秒後に、小球Bを速さ 19.6m/sで鉛直下向きに投げおろした。Bを投げてから、何秒後にBがAに追いつくか。また、そのときのBの速さは何m/sか。ただし、重力加速度の大きさを 9.8m/sとする。



Bを投げおろしてから、BがAに追いつくまでの時間について
 Bを投げおろした時刻を=0と置く。Aを自由落下させたのは、その 1.0秒前となります。

 時刻のときのAの落下距離をと置くと、は等加速度2本目の式

 を用いて表しますが、

 =0、また、Aを自由落下させたのはBを投げおろした時刻=0の1.0秒前なので、公式の「」には、(+1.0)が入ります。



 時刻のときのBの落下距離をと置くと、は等加速度2本目の式



「BがAに追いつく」とは、AとBが同じ位置(落下距離が等しい)となったときなので

  より
 4.9(+1.0) = 19.6+ 4.9

 両辺を 4.9で割って
 +2+1.0 = 4
 1.0 = 2
 = 0.50

 答え BがAに追いつくのは、Bを投げてから 
0.50秒後

そのときのBの速さについて
 等加速度1本目の式

 より
 = 19.6 + 9.8 × 0.50
   = 19.6 + 4.9
   = 24.5

 答え 
24.5m/s



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