[利用例2]p30「負の加速度の運動」
図のように、斜面に沿って上向きに初速度 で小球を打ち出した時の運動を考えます。
・打ち出した点を原点とし、斜面に沿って上向きを正の向きとする 軸をとります。
・小球は徐々に減速し、やがて速度が 0 となり、直ちに下向きに加速していきます。
加速度は負の向き(斜面に沿って下向き)です。

この運動の グラフを描きます。
・小球の速度は、 =0 のとき正の向きに初速度
・小球は徐々に減速し、やがて時刻 のとき =0 となる
・そのままの(負の)加速度で、小球の下向きの速さが大きくなっていく

このとき、 グラフは「面積が移動距離を表す」のだから、
・ グラフの時刻 0 から までの赤い三角形 の面積が、打ち出した点から最高点までの移動距離(= )を表します。
・ グラフの時刻 から までの青い三角形 の面積が、図の、最高点から位置 までの移動距離 を表します。

・ 打ち出してから時刻 までに小球が移動した距離は、 の面積+ の面積となります。
・ 打ち出してから時刻 までの小球の変位(図の )は、 の面積− の面積となります。
このときの − グラフは、「等加速度直線運動の − グラフは放物線のかたち」であることから、次のようになります。

( 2 の係数が負(加速度 <0)ですから、グラフは上に の放物線のグラフとなります)
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