鱈的愛国滞在記 updated June 9, 2000
Tara street station, Dublin
私、鱈が、1999年10月から12月にかけて、仕事で行ってきたアイルランドのお話です。

  • アイルランドって?
  • アイルランドへの入国
  • アイルランドの第一印象
  • シティーセンターへ行こう
  • 地図がなくては...
  • ダブリンの観光バス
  • ダブリンの路線バス
  • グラフトンストリートとオコンネルストリート
  • ダブリンの街あれやこれや
  • アイルランドの中の「アジア」と「日本」
  • Driving in Ireland
  • アイルランドの教会事情
  • ダブリン・行ったところ
  • アイルランドで開局したアマチュア無線局「EI4VWT」の免許
  • アイルランド関係リンク 随時追加いたします。乞うご期待。



  • アイルランドって?

    アイルランド共和国は、ヨーロッパの西側、イギリスの隣にあります。イギリスは島国ですが、アイルランドも島国です。アイルランド島はイギリスの島(イングランド島)よりも小さく、面積は北海道程度です。人口は360万人くらいで、その約3分の1は首都ダブリンに住んでいます。

    ただ、地図をよく見ると、アイルランド島の北側の一部に国境が描かれています。現在、アイルランド島の一部は「北アイルランド」というイギリスの領地です。ただ、アイルランド共和国憲法ではここもアイルランドということになっており、いまだに紛争の絶えない地域であります。(このあたりの話は後程詳しく。)

    アイルランドの位置は緯度から言うとサハリン(樺太)の中央部くらいになり、冬場は超寒いように思われそうですが、メキシコ湾流の影響で、さほど寒くはありません。まれに氷点下になる程度です。また、夏もせいぜい最高気温が25度くらいで、さほど暑くはありません。イギリスと一緒ですね。

    私がアイルランドへ行く前に、アイルランドから日本へ仕事へ来てる人がいまして、それがちょうど真夏のゲロ暑いときでして(笑)、彼は職場に貼ってある「健康のため冷房は28度に」というのを見て「アイルランドでは気温は28度まで上がらない。健康のためなら18度にしてくれ」と言ってました(爆)。

    ただ、島国で比較的平坦な地形であることから、海洋性の気候で、一日のうちの天気の変化が激しいのが特徴でしょうか。晴天は長続きしませんが、長雨もありません。街を歩く人はほとんど傘を持っていません。しばらく雨宿りができれば十分だからです。私もつゐに3ヶ月間傘を使いませんでした。


    アイルランドへの入国

    1999年10月4日(月)、高田駅(新潟県上越市)を出発、成田のホテルで前泊し、翌5日(火)、成田空港からロンドン・ヒースロー空港経由ダブリン空港へ向かいました。

    日本からアイルランドへの直行便はありません。ほとんどの場合、ロンドン経由での入国となります。また、アムステルダム経由、パリ経由というのもあるそうですが、便数は少ないです。アムステルダム経由は、比較的乗り継ぎが簡単(空港自体が狭い)という話も聞きましたが、ヒースローでの乗り継ぎも、言われていたほど難しくはありませんでした。

    成田からロンドン・ヒースロー空港まではバージンアトランティック社、ヒースローからダブリン空港へはエアリンガス社の便でした。VAの機内の映画はほとんどが英語でちと退屈してしまいましたが、カーナビのように現在地やスピード、時刻などのデータも表示され、地図好きの私は面白がって見ていました。まぁ地図上ではなかなか進まなくてイライラしますが、実際には時速900kmで飛んでるんですけどね。

    入国手続きについては、ほとんど「英国と同じ国」扱いで、ロンドンで入国手続きをしてしまえば、あとはダブリンではフリーパス!...と聞いていたのですが、実際にはダブリン空港でもパスポートの提示、入国目的と期間等、お約束の質問事項を聞かれました。おまけに、1ヶ月の滞在許可しかもらえませんでした!!(この後、ダブリンの外国人登録所で延長手続きをすることになるのだが、ここでまたひと騒動(笑))

    最近アイルランドは人手不足のため、外国人の流入が多いそうで、ここ1〜2年くらいで急激に入国管理が厳しくなったとのことです。ただ単にアイルランドと英国の行き来だけでも、パスポートがないと無用のトラブルに巻き込まれるおそれがあります。(ここ10年くらいは、一度もパスポートを提示しろと言われたことはなかった、と現地在住の方は言ってました。)


    アイルランドの第一印象

    ダブリン空港に着いたのは夜で、そのままホテルへ直行してしまったので、まわりの景色はよく見えませんでした。空港からすぐ高速道(M50)に入り、国道(N7)に曲がってしばらくのところにホテルがありましたので、当日はただ「広い道を走っただけ」でした。

    翌日、仕事場へ向かう道沿いの住宅街。目が点になったのは、みーんな同じ形の家。これが整然としていてたいへん美しい。庭はすべて芝生で、一面緑。これは日本にはまったくない風景でした。聞いたところによると、これはいわゆる「住宅団地」でして、すべて建て売りとのこと。あまり土地ごと買って自分で好きな形の家を建てるということはしないのだそうです。日本でいうところの「マンション」のような感覚なのでしょうか、数世帯が一緒の建物になった「長屋」が結構多かったです。また、冬でもめったに氷点下にならない気候のため、芝は枯れることがなく、時折芝刈りをすれば十分なのだそうです。それにしても、なぜか雑草が生えてこないのが不思議ですが...

    街の中心部(シティーセンター)へ行ったのは、アイルランドに着いて最初の週末でした。センターに近づくにつれ、街並みの雰囲気が多少変わってきます。石積みの古風な建物が増えてきます。街の中心部は完全な長屋(笑)で、日本のように隣の建物との隙間数cmなどということはありません。交差点から交差点まで、ひとつの建物です。これが、日本と異なる、街並みがきれいに見える理由です。


    シティーセンターへ行こう

    さて、私たちは現地在住の方にホテルからセンターに連れていってもらいましたが、そうでなければバスやタクシーで、ということになります。もちろん、最初からセンターにあるホテルに宿泊しているのであれば問題ありませんが...

    バスについては後述するとして、とりあえずはタクシーを呼んでセンターに向かいます。目的地はグラフトンストリートでも、トリニティーカレッジでも、オコンネルストリートでも、どこでもいいです。そんなにでかい街ではありませんので、歩いても大した距離ではありません。渋滞も日本の都心に比べればさほどのものではありません。ラッシュアワーでなければ、意外とあっさりと着いてしまうでしょう。


    地図がなくては...

    ダブリンの街は、どこへ行っても通りに名前がついており、住所表示も必ず通りの名前(+番地)で表されます。したがって、ストリートネームがすべて記載されている地図があれば、住所表示だけで必ずたどりつけるということになります。

    ただ単に街中の観光だけであれば、イーソンなどの本屋やツーリストセンターへ行けば観光マップがたくさん売られていますが、郊外の住宅街に住んでいる友人宅へおじゃまするとか、レンタカーで移動したいとお考えの向きには、Ordnance Servey of Ireland社発行のドライブマップ(ダブリン版、アイルランド全国版あり)をお勧めします。ストリートネームによる索引や、バス路線の情報も充実しています。これも、どこの本屋にもあります。買って損はしません。

    ダブリン郊外は住宅地の開発が急激に進み、地図に載っていない道も多くありましたので、どんな地図を買うにしても、最新版を入手するようにしましょう。


    ダブリンの観光バス

    ダブリンの市内を感覚的のつかむために、まず市内観光バスに乗ることをお勧めします。観光バスを走らせている会社はどうも3つくらいあるようですが、市内の路線バスも走らせている「ダブリンバス(Bus Átha Cliath」の市内観光ツアーバスに乗りました。

    ダブリンバスの営業所は、オコンネルストリートの中ほど、郵便局より多少北へ行ったところにあります。そこへ入って、窓口でチケットを買います(IR£7)。バスに乗るときにも買えますが、事前に買っておいたほうがいいでしょう。また、営業所には路線バスの時刻表もあります。路線別にパンフレットのようになっていますので、必要な路線の時刻表をキープしておきます。

    観光バスの乗り場は営業所の前です。バスは2階建てで、2階は一部の席を除きオープンカーです。写真を撮ったりする向きにはたいへんよいのですが、秋から冬ははっきり言って寒いです(笑)。かなり気合いを入れる必要があります。耐え切れなくなったら粘らずにとっとと1階へ降りましょう。ただ、悪天候などで窓ガラスが汚れていると、よく見えません。日本人のようにこまめに洗車しないようです...

    このバスは路線中に12のバス停があります。チケットは1日券なので、どのバス停でも自由に乗り降りできます。バス停は主に観光スポットのそばにありますので、営業所でもらった地図(バスの中にもある)で降りたいところを決めて見学します。いくつかの観光スポットではバスのチケットがあると割引してくれるところもありますので、よくチェックしてください。

    時間に余裕があるようであれば、あまり欲張らずにせいぜい1〜2ポイントくらいで降りることにして、まずは1周してみるといいと思います。中心部からちょっと離れた「ギネスホップストア」は降りて見学する価値があります。あとは歩いていってもいいでしょう。


    ダブリンの路線バス

    ダブリンには日本のような電車はありません。地下鉄もありません。あるのはDART(Dublin Area Railway Traffic)と呼ばれる、ダブリン北東部から街の中心を通って南東部へ走る電車が1本、そして南へ北へ西へ走るローカル線があるだけです。

    ダブリン市内の足は、もっぱらバスということになります。路線バスにはすべて路線番号が明示されており、ほとんどは「シティーセンター(Án Lar」と郊外の街を結んでいます。「シティーセンター」は路線によって始発/終点のバス停が異なりますが、それは前出の地図や、バス営業所などで調べればわかります。

    ストリート名ひとつにつき、バス停がひとつあるといった感じでしょうか。ですので、街中では頻繁に止まります。バス停で、待っていたバスが来た時は、そのバスを止めるために、歩道から車道ギリギリまで前に出て、さらに腕を真横もしくは多少下げ気味に前に出します。「止まってほしい」という意志をはっきりさせないと、たまにバスが通過してしまいます(笑)。

    私たちがよく利用したバスは、仕事場付近からセンターへ向かう77番と、滞在していたホテルからセンターへ向かう69番の路線でした。料金はだいたい1ポンド前後で、IR£1.10という路線がほとんどのようです。69番はちょっとローカル線ぽかったので、終点までIR£1.25でした。

    料金は前払いで、金を料金箱に入れると運転手さんがスイッチを押してレシートが発行されます。それをお客さんが引っ張って(まっすぐ強く引っ張らないと切れない)、バスに乗り込みます。バス停数区間だけで、安い区間に乗るときは、行き先を行って乗せてもらいます。

    バスに乗るときは、なるべく釣り銭のないようにします。払う料金がオーバーしているときは、その旨を記したレシートが発行されますが、釣りが出てきません。このレシートを使って、次回乗るときに超過料金分の支払いができるのかどうか、そこまでは確認しませんでした。誰かやってみてください(笑)。

    一度、5ポンド札しか持ち合わせのないときがありまして、そのときは運ちゃんに何と言われるかヒヤヒヤしながら乗り込みました。そしたら「センターに着いたらコンビニがあるから、そこで買い物をして釣りをもらってこい」ですと。「いやー、釣りはいりませんので、とっといてください」と言っても聞かない。

    センターに着いて降りる時に、もう一度釣りはいらないのでと言うと、「あそこにコンビニが見えるだろ、そこ行ってガムでも何でも買ってこい。待ってるから」。結局そのバス、その買い物の間待っててくれたんです。なんとまぁ律義というか、のんびりしてるというか、5ポンド札分の釣り銭くらい持ち合わせていればよいものを...と思いつつ、なんていいやつらなんだと、感心しきり。

    バスはほとんどが2階建てです。ロンドンをお手本にしたんでしょうか。せっかくですので、乗るときはだいたい2階の、それも前の方に乗って景色を楽しんでいました。ただ、2階の後ろのほうは、たまにガラの悪いやつらが乗っていることがありまして(笑)、昼間っから酔っ払い連中が堂々と一人数席を占領し、女の子をからかったりしてるのを目撃しました。私たちも、ちと危なかったです(爆)。2階席も階段登ったすぐあたりが無難かもしれません。


    グラフトンストリートとオコンネルストリート

    ダブリンの街といえば、グラフトンストリートとオコンネルストリート。もちろん他にもたくさん特徴のある街並みが楽しめますが、私がよく歩いたこの2つの通りを紹介します。

    グラフトンストリートはほぼ常時ホコ天の、ショッピング客でにぎわう通りです。オコンネルストリートは片側3車線(だったっけ?)で中央分離帯にも歩道がある、いわばメインストリートです。

    私はあまりショッピングというかブランドものをこの機会に安く手に入れようとか、そういうことは全然考えないやつなので(笑)、それはそういうのが得意な人にまかせるとして...

    これらの通りには、ストリートミュージシャンとか、絵を描いている人がよくいます。そのスタイルはさまざまで、ギター1本ひとりで歌う人あれば、大編成のバンドあり、ペットボトルを叩いてリズムを刻んでいるだけの人あり。

    うまい人はもちろんですが、結構工夫を凝らしている人のところには人だかりができてきます。ひとりでギター、ハーモニカだけでなく足でドラムやタンバリンを鳴らせるようにしている人とか、これは工夫というよりは、そういう楽器なのでしょうが、ギターを右手で弾く部分に鍵盤のようなものを6つ付けてそれを押すと弦を弾くようになっているものとか。

    そうそう、小学生高学年くらいの3人くらいで、ギター持って歌がめちゃうまいやつらがいました。有名ミュージシャンのコピーがほとんどだったようですが、これはかなり人気高かったようです。もっとも、さすがに子どものやることで、一曲終わると、次は何を歌うかでモメたりしていました。大勢の客を目の前にしてそれをまったく意識していないというか...

    ただ、どうも彼らはグラフトンの常連のようでして、私が週末に行くと、ほとんど必ずと言っていいほど出くわしました。ギターケースの中にはかなりの「おひねり」も入っており、いい小遣い稼ぎをしてやがるなー...とは思いました(笑)。でも、いずれプロデビューするのかもしれません。

    一方、「お恵み」を求めてうろうろしている人もよく見かけました。グラフトンのマ○ドナ○ドに入ると、「1ポンド恵んでくれー」おじさんがいます。いろんな人にねだってましたので、一日中やっていればマッ○で1日3食になるのでしょう。(もちろん「常駐」しているのかどうかまでは未確認ですが。)

    また、明らかに外国人と思われる(日本人も外国人だが)女性が赤ちゃんを抱いて、「この子にミルクを買うお金をー」と、結構しつこくせまってきました。私も子を持つ親として同情したくなったのはヤマヤマですが、後で聞いたところによるとこの女性、77番のバスに乗って毎日グラフトンへ「通勤」しているらしいという目撃情報を聞きました。う゛ーむ、バス賃は必要経費なのか?

    さういへば、オコンネル橋の南詰め西側の公衆電話の脇で、ある絵描きさんが「タイタニック」の一場面をでっかい絵にして、ちまちまと描きながら見物客と何やら会話をしてました。ラジカセ持参で「タイタニックのテーマ」までかけて、雰囲気まで盛り上げていやがりました(笑)。

    なんとちょうどその時、大阪の毎日放送(MBS)の取材まで来てまして、テレビカメラで撮ってました。1999年の終わりから2000年にかけて、MBS系でダブリンが出るような番組見た人はいませんか!? せっかく日本から取材に来て、日本人が写っているのでは情けないので、私はそーっとテレビカメラの前から動いてあげたのでありました。

    それにしても、この絵描きさん、客と会話しながら星になる白い絵の具を点々と絵の上に落としているだけで、まともに絵なんて描いている様子がまったくない(笑)。ほんとにあの絵は彼が描いたものなのかしらん?(謎)

    さてクリスマスが近づくと、セミプロ級ミュージシャンよりも、ド素人の即席合唱団(失礼!)みたいなのが目立って多くなります。これは、教会や近所の子供会(?)などの行事として、恵まれない人たちへの募金を呼びかけているもののようです。

    12月の週末は、もーどこもビッシリの人出でして、身動きがとれないくらいです。そんな中、大人数の合唱団とそれを取り囲む人垣。わけのわからんノリの歌と募金箱を振ってリズムをとるやつらで、ぐちゃぐちゃでありました。さしずめ、明治神宮の2年参り状態です。(行ったことないけど...たぶん。)


    ダブリンの街あれやこれや

    ダブリンや近郊の町には、日本でもお馴染みの「SPAR」がたくさんあります。かなり小さな町にもありましたので、結構たまげました。それから「CENTRA」という名前のコンビニのような店もあります。いずれにしても、日本ほどコンビニ競争が激しいわけでもなく、品揃えは日本ほどではありません。買ったオレンジジュースがぬるかったのが印象的でした。どうも、あちらの人は0℃まで冷やした飲み物を好まない(ビール系除く)らしく、仕事場の中の自販機もぬるいのしか出てきませんでした。夏のキョーレツな暑さがないので、そういう習慣がないのでしょうか?

    ファストフードはご存知「マクドナルド」。そして「バーガーキング」がダブリンのあちこちにあります。ほとんど「街を歩けばマックに当たる」状態です。最初右も左もわからない状態だった頃、何度かマックのお世話になりましたが、なんか、あんまりおいしくないでしたねー...もっとも日本にいてもマックはほとんど利用していないのですが。店員の態度も「それなり」だったし。でもどこも人気ありましたねー。

    さて、ただ街をぶらぶらしていると、当然しっこしたくなったりするのですが、どこへ行ったらいいのか。街のど真ん中、グラフトンストリートの北の端から少し西に入ったところにある「ツーリズムセンター」の2階、カフェの脇にあります。また、オコンネルストリートの郵便局よりちょっと北、中央分離帯に公衆トイレがあります。ただ、ここはちと汚い(笑)。無人のドライブインのトイレを想像してください。

    St. Stephens Green のショッピングセンターの3階(second floor)には有料のトイレがあります。10ペンスだったか。だけど、2階(first floor)の西側の大きなカフェのトイレは、実は非常階段側から入れたりします。

    多少度胸が出てきたら、パブに堂々と入って、しっこしてすぐ出てくるという荒業もあります。「客以外トイレの使用お断り」の表示がある店もありますが、そういうところで一度使わせてもらったこともあります(爆)。真似しないでね。

    トイレといえば、表示がアイルランド語オンリーの店が結構あります。「mná」(女性)「fír」(男性)です。お間違えなく。上記中央分離帯のトイレもそうでした。

    ダブリンの床屋ですが、どこも安いです。せいぜいIR£10以下。美容院でもIR£20出せば十分のようです。私は3ヶ月間の滞在中一度も髪を切らなかったのですが、行った人によれば、散髪は一人せいぜい10分。まず「何週間前の頭にする?」と聞かれ、3週間前と答えると6週間前の頭にされるとか(笑)。どこまでホントの話かわかりませんが、床屋へ行った直後にシャワーを浴びたほうがいいというのは本当らしいです。ダブリンでは(たぶんイギリスの影響でしょうが)男は短い髪が流行していますので、特に何も言わなければ「角刈り」にされるでしょう(爆)。

    街中の歩道には「LITTER」と書かれたゴミ箱がたくさん設置されています。が、ほとんど満タン状態です。ちょっと郊外の住宅街などでは、かなりゴミがポイ捨てされています。親子連れがリッフィー川に平気でゴミを投げ捨てているのを目撃もしました。アイルランドではまだゴミの分別が始まったばかりらしく、環境に対する意識がまだまだ低いようです。

    日本でもそうですが、田舎の人間ほど平気でゴミを捨てたり庭で燃したりします。アイルランドも最近の急激な経済成長とともに、都会化してきています。ダブリンでは車の渋滞による大気汚染も問題になってきているようです(電車がないからなー)。今のうちに環境対策を充実させて、あの豊かな自然をいつまでも守っていってほしいものです。


    アイルランドの中の「アジア」と「日本」

    週末にダブリンの中心街を歩いていても、日本人に会うことはまれです。それでも10月くらいには、すれ違う人が日本語を話していたということが必ず一度はあったのですが、寒くなるにつれて、日本人には会わなくなりました。クリスマスが近づいてきた頃に、また多少会うようになったでしょうか。

    まーとにかく、日本人にはなじみのない国ではあります。日本の旅行会社のパンフレットを見ても、アイルランドへのツアーの話なぞ、ほとんど載っているのを見たことがありません。行ったとしても、せいぜいロンドン旅行のついでに1泊くらいではないでしょうか。

    「アイルランド友の会」のホームページを見たりすると、さぞかし日本人が多いのではないかと思ったりしますが、ロンドンの日本人の多さとは比べ物になりません。ダブリン滞在中に一度ロンドンへ行きましたが、ほうぼうから聞こえてくる日本語に頭がクラクラしました(笑)。

    では、アイルランドから見た日本はどうなのか。やはりみんな遠い国だと思っていることは確かなようです。ただ、中国系の人はかなり入り込んでいまして、ダブリンのあちこちに中華料理のレストランやテイクアウェイ(お持ち帰り専門店)があります。

    テイクアウェイは店内で飲食するための許可をもらう必要がなく、比較的簡単に開店できることから、中華をはじめ外国系料理の店によくあるスタイルです。どの店も申し合わせたように、店内がやけに殺風景なのが不思議ですが...

    私たちも日本人ではなく「チャイニーズ?」とよく聞かれました。アジア人種=中国人みたいな印象を持っているようです。「え、おまえら日本人か。ならカラテやってるか? ジャッキーチェン知ってるか?」と、ミョーな質問してくるやつらもいまして(笑)、日本人とゐへば、最初に思いつくのはカラテみたいです。

    ところが、アイルランドの中には日本製品があふれているのが実状です。車は半分が日本車。トヨタ、ニッサンその他もろもろ。日産マーチが「MICRA」という名前でたくさん走ってました。DaewooやHyundaiなどの韓国車のディーラーも街で見かけました。バイクも日本製。街で見かけた「GARDA」(警察)の白バイはメーカーはカワサキ、メットはアライ(笑)。

    あと、電化製品。価格は日本のおよそ1.5倍ってとこか。電気屋さんへ行けば、もう日本だかアイルランドだかどこだかわかんない状態です。ところが、愛国の皆さんは、どうもこれが日本のメーカーだとは知らない人が多いようです...

    さて、アジアとゐへば忘れてはいけないのが、ダブリンの裏通りにある「アジアマーケット」。中国をはじめ、アジア各国の食材を扱っているお店。ちょっと怪しい(笑)。日本にはない、アジアのスパイスの香りがプーーーン。

    それにしても、ここには結構お世話になりました。多少値段が高いとはいえ、一応メードインジャパンの食べ物が買えるのはここくらいでしょう。ただ、日清カップヌードルの表示が「NISSAN CUP NOODLE」になってましたが...日清よりも日産のほうが有名なんでしょうけど。あと、漬物が「ZUKE」って書いてあったり。豆腐もあったけどどこで作ってるんかな??? 冷凍生ラーメンってのはうまそうだったな。買わなかったけど。羊羹とか、梅干しとか、永谷園のあさげシリーズもあったぞ。

    ダブリンの街で、紅白の幕みたいなスーパーの袋を持ったアジア系の人を見かけたら、それは間違いなくアジアマーケットからの帰り(笑)。

    街の雑貨屋などでは、日本や中国の「書」や「掛け軸」が売られていたりします。ちょっとエキゾチックな雰囲気が受けるのでしょう。ただ、これらが上下逆さまに飾られていたりするのは日常茶飯事。ビューリーズカフェには、わざわざ漢字を裏返しにしたものをロゴにして、コーヒーカップなどにつけているものもありましたが、あれってわざとでしょうねー。まぁ何でもいいんでしょうが(笑)。


    Driving in Ireland

    仕事場は滞在場所から車で20分くらいのところで、会社が借りたレンタカーで「通勤」してました。私たちは「団体」で行ってましたので(笑)、交替で運転していたのですが、レンタカーの保険の関係上「車1台につき運転手1人」が原則だそうで、無理やり2人分保険に入れてもらっていました。

    ダブリンへ行って3日めに早速運転することになったのですが、いきなり面食らってしまったのが「roundabout」と呼ばれるロータリー。日本にも駅前などにロータリーがあったりしますが、あちらは主要な交差点はほとんどラウンドアバウトです。高速道路の出入り口のような大きなところでは「signal controlled roundabout」といって、信号までついています。この信号がたくさんあって、どれを見たらいいのかわからない。出口がわかんなくて、2回転半したこともありましたが(笑)。でも慣れると大丈夫です。

    ラウンドアバウトでない、とある大きな交差点で気が付いたのですが、日本に比べて「右折矢印」の時間が長いのです。(実際には右向き矢印が出るわけではなく、右折レーンの信号が青玉になるのですが)そのかわり、右折レーン専用の信号がある場合は、日本のように対向車線から直進してくる車がいなければ右折してもよい、ということはないようです。なんせ、あちらの制限速度は時速60マイル(96km/h)で、片側3車線の国道ではぶっとばし放題ですから、それくらいやらないと事故のもとでしょう。

    道路では車は左側通行です。日本と同じです。ですので、その点とまどうことは少なかったのですが、ワイパーの位置とウィンカーの位置が逆になっています。これは困りました。最初のうちは、ウィンカーを出そうと思ってワイパー動かしたり、その逆をよくやりました。おまけにレンタカーはマニュアル車だったので(あちらはほとんどマニュアル)、左手が忙しいのです。交差点で右折左折する際、ギヤチェンジとウィンカーの操作が同時にできないのです。これって、すごく非効率的だし、危険ですよねー。

    ダブリンのシティーセンターに車で向かうと、さすがに渋滞しますが東京に比べれば大したことはないように思います。もっとも街そのものがそんなに大きくないですし。ただ、駐車場はそれほど多くないので、土日にセンターへ車で行くときは早目に行ったほうがよさそうです。センターに近づくと、今駐車場に何台分の空きがあるか、電光掲示板で表示されています。これはたいへん便利!...のようですが、実はあんまり参考になりませんでした。行ってみなければわかりませんしね。

    私がよく利用したのは、St. Stephen's green ショッピングセンターの上の立体駐車場です。St. Stephen's green West 沿いの狭い入り口から入ります。ちょっと遅めに出かけると、いちばん屋上まで行ってしまうことになりますが、ここが実は抜群のロケーション。ダブリンの街が一望に見渡せます。穴場です(笑)。車で行ったのでなくても、エレベーターに乗れば上まで行けますので、ぜひチェックしてください。


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