![]() 図1 中華鍋と台 |
分野 音の反射、音の伝播など 内容 中華鍋をパラボラにして、陸上競技のスターターピストルを使ってろうそくの炎を消します。(動画あり) 図1は、直径54cmの中華鍋と、自作した台です。台は自動車での運搬を考えて、左右の足と上部の中華鍋の支えを分解できるようにし、使用時はボルトと蝶ネジで組み立てるように作りました。もちろん中華鍋は取り外せます。全体の高さは91cm程度です。 |
![]() 図2 中華鍋を向かい合わせに置きます |
図2は、図1の中華鍋を向かい合わせに置き、片方の焦点付近にろうそくをともしたものです。 この実験は、1m程度の間隔ではかなり上手くいきます。間隔を1.5m程度に広げると、ピストルの位置によりろうそくの炎が消えないときも結構あるようになります。イベントなどでは失敗しないように、1m程度で行っています。 |
![]() 図3 「よぅーい」 |
図3〜図4は、ピストルをろうそくと反対側の中華鍋の焦点付近で鳴らせた前後の写真です。 ピストル音と同時にろうそくの炎が消えます。 なお、イベントや授業でこの実験を行うときは、ろうそくを置いた方から見ている約半分の人たちからは、ろうそくが鍋の陰になって、炎が消える様子が見えません。そのため、ろうそくとピストルの位置を入れ替えてもう一度同様に行う必要があります。 危険:ピストル側の耳をふさぐことを忘れないようにしましょう。油断して忘れると、半日くらい耳の具合が悪くなります。 また、近くで見ている人たちに、耳をふさぐよう指示しなくてはいけません。 |
![]() 図4 「パーン」でろうそくの炎が消える |
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![]() 図5 ろうそくを並べて焦点を調べます |
図5〜図6 中華鍋は勿論正確なパラボラ(回転放物面)になっているわけではないのですが、何となくの焦点がどの位置になっているかを調べるには、ろうそくを並べて立てて実験します。図は、2.5cm間隔でろうそくを立てたものです。これで、上の図3〜図4のようにピストルをならして実験をすると、焦点付近のろうそくだけ炎が消えます。 使用した中華鍋の焦点は、ちょうど外縁の位置付近でした。 イベントでのステージでは、比較的遠くから見てもらうことになりますから、ろうそくを1本にして「ろうそくの炎が消えた!」ことを強調し、学校での授業などでは、多くのろうそくを立てて焦点をイメージさせるのが良いのではないかと思います。 費用 ・中華鍋 54cm 1個 6,000円 (ホームセンター) ・木材、ネジ等 2台で5,000円程度 |
![]() 図6 焦点付近のろうそくの炎が消えます |
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宮田 佳則 (直江津高校)