B21.爆鳴気チューブ

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教室での様子
↑(1)教室を一周
分野
 化学分野ですね。気体の燃焼、水の合成など。
 単純に、デモンストレーションと考えた方が良いでしょうか。


内容
 平成10年頃に滝川洋二先生他の実験教室で拝見し、自分でもなんとかやってみました。

(1)長さ15mの透明なビニールチューブ(ホームセンターで売っている内径15mm程度のごく普通のもの)を、教室にぐるりと廻して生徒に持ってもらいます。

(2)チューブの容積を計算して、それより少し大きめのビニール袋に、酸素3分の1、水素3分の2(目分量)を入れ、爆鳴気を調合します。

(3)点火装置はチューブに合うゴム栓に、着火マンを差し込んだものです。

(4)チューブの他端は、教室では気の利いた生徒に、科学ショーではアシスタントの先生に持ってもらいます。ゴム栓にゴムひもをネジとナットで取り付け、チューブの端に布テープで止めます。爆発時にゴム栓が飛び出し、戻ってきますのであまり端を持っていてはいけません。
 写真(4)の中央の布テープがゴムひもを止めているもの、右側の布テープが「ここより端を持っていてはいけません」という目印です。

(5)チューブの端から(2)の爆鳴気を入れます。「もう少しで入りあげる」ときに、「ゴム栓を閉めて下さい」と言って、ゴム栓を閉めてもらいます。
 ビニル袋を取り、手早く(3)の点火装置を差し込みます。
※必ず、ここで、「手元のホースがつぶれたり、ねじれたりしていないことを確認してください」と言って、安全確認します。
・大きな音がするので、チューブを耳から離す。
・心の準備をする
・手元のチューブにご注目
と指示をして、点火します。

(6)大きな音と、発光、手には衝撃の後、チューブの中はできた水で曇っていることを確認してもらいます。
・爆発時、チューブの両端のゴム栓が飛び出すので注意が必要。
・爆発後、直ちに外気がチューブ内に流れ込むので、チューブの両端付近の曇はすぐ取れてしまう。
・チューブを回収して終わりです。

注意
 いままで30回くらいこの実験を行いましたが、トラブルはありませんでした。ただし、爆発の実験ですので、充分な注意が必要です。
 実際にやってみるのであれば、予備実験を充分行い、チューブに傷や亀裂などがないか、古く固くなっていないか確認をしてください。チューブは適宜新しいものに取り替えると良いと思います。
 上にも書きましたが、点火の際、チューブがつぶれたりねじれたりしていると、そこで破裂してしまい危険です。必ず安全を確認します。
 また、周りに火気がないか、燃えやすいものが無いかなども確認してください。




材料
・ビニールチューブ 1mあたり100円程度 ホームセンター
・水素ガス、酸素ガス  各1本 1,800円程、700円程
  中村理科(http://www.12rikachan.com/)
・他に、着火マン、ゴム栓、ビニル袋、ゴムひも、布テープ、ネジとナット


宮田 佳則 (新潟高校)

爆鳴気の調合
↑(2)爆鳴気の調合
点火装置
↑(3)点火装置
他端の栓
↑(4)他端の栓
科学ショーでの様子
↑(5)実験ショーでの様子
チューブが曇って白くなる
↑(6)爆発後はチューブが曇って白くなる
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