E28.川崎ローズ

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川崎ローズ
↑図1 「薔薇」

分野

 話しのネタとして。
 または、折り紙ネタが数学の課題研究に使えるかもしれません。


内容
 バラの折り紙です。
 通称、「川崎ローズ」と呼ばれている、川崎敏和氏によるバラの折り紙です。

 下に記載の書籍によれば、川崎氏は、1955年生まれ、折り鶴変形理論で数理学の博士号を取得し、独創的な折り紙を考案・発表している方です。

 特に、バラの折り紙は世界的に有名で、川崎氏は数々の折り方を発表しており、総称して「川崎ローズ」といわれています。
 ここに上げた写真のものは、

  川崎敏和 (2003) 『折り紙 夢WORLD 花と動物編』 朝日出版社

 に、「薔薇」として掲載されているものです。

図1 「薔薇」
 葉は、花の4分の1の正方形の折り紙で作ったもの。葉の作り方も、上記の本に載っています。


折り初め
↑図2 折り初めの折り線

図2 バラの折り紙はいろいろな折り方がありますが、川崎ローズの「薔薇」は、折り紙の正方形から22.5度傾いた折り線をつけるところから始まるものです。
 


薔薇
図3 「薔薇」

図3 「薔薇」を上から見たところ。
 
「薔薇」の裏側
↑図4 「薔薇」の裏側

図4 「薔薇」は、なかなか折り方が難しく、最後に裏側がきれいに出来ると、かなりいい気分になります。
 
ねじり折り(1)
↑図5 ねじり折り(1)

図5、図6 「薔薇」を折る途中の行程です。

 この川崎ローズをなぜ取り上げたかというと、平面の折り紙から 図5、図6のように ねじり折り をして、円筒形にする折り方が、NASAで太陽光パネルを折りたたむ技術に応用され、人工衛星に利用する研究が行われているからです。

NASA 折り紙」等で検索すると、動画を含め、いろいろ出てきます。 

ねじり折り(2)
↑図6 ねじり折り(2)
 
ミウラ折り
↑図7 ミウラ折り
 
図7 平面を小さく折りたたむ折り方として、ミウラ折りも知られています。

 広い平面を小さく折りたたんだり、それを広げたりするとき、普通、縦に折り、横に折るという2アクションが必要ですが、ミウラ折りで折ると、1アクションでたたんだり広げたりできます。

 ミウラ折りも、人工衛星の太陽光パネルの展開方法に使用されているそうです。

 折り方等は、別途検索してみてください。
 
タント紙
↑図8 タント紙
 
図8 川崎ローズの「薔薇」は、折り紙の表面と裏面の両面が花びらに表れるので、両面同色の折り紙が必要です。

私は、トーヨーのタントペーパーを使用しました。

図のパッケージにあるバラの折り紙は、川崎ローズではありません。
 
川崎ローズ
↑図9 川崎ローズ

図9 いろいろな色で折った川崎ローズです。


宮田 佳則 (長岡高校)

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