浮力(1)

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  教科書p82〜84


浮力(教科書p82)

木片が水に浮いたり、気球が空へ浮上したりするのは、木片や気球が、水や空気などの流体から、上に押し上げられる力を受けるからです。
流体中の物体が、流体から上向きに受ける力を「浮力」といいます。


アルキメデスの原理の考え方(教科書p82 下部)




リンゴは水に浮くしサツマイモは水に沈みます。
水より軽いものは浮いて、水より重いものは沈みます。
正確に言えば、「同じ体積で」ということになります。



では、水で膨らませた風船(水風船)は、水に浮くでしょうか、沈むでしょうか。

風船のゴムの影響が無視できるとすると、水風船の中の水の密度は、当然、周りの水の密度と同じなので、浮きもしないし沈みもしない、水風船にはたらく重力と浮力がつりあった状態となります。

これは、この水風船が周りの水から受けている浮力の大きさが、水風船の水にはたらく重力の大きさと等しいということを表します。





これが、教科書p83 21行目の

  浮力の大きさは、物体が押しのけた流体の重さに等しい。 

ということです。
これを、「
アルキメデスの原理」といいます。


別の言い方をすると、

 浮力の大きさは、物体と同じ量の周りの流体にはたらく重力の大きさに等しい

 浮力の大きさは、物体を周りの流体に置き換えたものにはたらく重力の大きさに等しい 

ということです。



次の図のように、
サツマイモと同じ量の水より、サツマイモの方が重いので、サツマイモは水に沈むのです。
リンゴと同じ量の水より、リンゴの方が軽いので、リンゴは水に浮くのです。






<浮力の大きさ>

周りの流体の密度を〔kg/m〕、流体中の物体の体積を〔m〕、重力加速度の大きさを〔m/s〕とするとき、
物体を周りの流体に置き換えたものの質量〔kg〕は

   (質量=密度×体積)


流体中の浮力の大きさ〔N〕は、物体を周りの流体に置き換えたものにはたらく重力の大きさに等しいので、

浮力の大きさ 

   ……教科書p83 (55)式 

  ・周りの流体の密度
  ・:流体中の物体の体積


で表すことができます。


<基本事項>

ものの密度は、単位体積(1mなど)当たりの質量の割合なので、



よって 質量 = 密度×体積

  浮力の式の中の は、流体中の物体を周りの流体に置き換えたものの質量です。


  
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