金井知郎君とは、新潟高校の2年生の時に 師匠・森山氏と3人で「高校選手権」に出たという間柄です。 「高校選手権」に出場する為、東京に行った時の話をチョットだけ・・・。 まず、囲碁の総本山「日本棋院」に行こう、ということで 品川に行きました。今の市ヶ谷ではなくて、高輪の時代でした。 夏の暑い日で、汗をかきかき「日本棋院」を探して、坂を登りました。 しかし、それらしき建物もなくて、ウロウロしても見付ける事が出来ません。 少し戻って、やっと見付けました。仕舞屋(しもたや)風の普通の住宅でした。 「日本棋院」というからには、もっとりっぱな建物を想像していました。 その民家風の玄関から声を掛けると、ひとりの「オバちゃん」が出てきました。 そのオバちゃんは「洋服の青山」のCMに出てくる「樹木希林」みたいな感じでした。 ただ、オバちゃんはすごく親切で、わざわざ田舎の新潟から来た高校生という事で、 棋院の中を案内してくれました。日本棋院は夏休みで棋士は誰もいませんでした。 対局もないので、普段は入れないような「対局室」も案内してくれました。 大感激で、親切な「オバちゃん」にお礼を言って帰って来ました。 何年かして、棋道の「棋士年鑑」の写真を見てビックリしました。 その樹木希林風の「オバちゃん」は、な・なんと「大山寿子四段」でした。 大山四段と言えば、藤沢秀行九段と同じ頃入段した女流棋界の重鎮です。 新国劇で「緒形拳」と並び称される「大山克巳」さんのお姉さんです。 碁を覚えたばかりの若輩とは言え、「汗顔の至り」です・・・ね。 本論(?)です。金井君との七番勝負の第2局です。 この頃、彼は群馬大の2年生で現役囲碁部のバリバリですし、 私はショボクレ2浪生ですから、気分的にも負けています。 ただ、この碁はどういう訳か勝たせてもらっています。 金井君の激励のプレゼントだったんでしょうね。 |