スターリングエンジン説明用アニメーションgif

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はじめに
「B24.スターリングエンジン(3)」を題材にして、スターリングエンジンの仕組みを説明するためのアニメーションgifを作りました。


 

↑ スターリングエンジン
  

作動部の名称
修理前の耳
図1 横から見たところ
 
図1は、スターリングエンジンを横から見たところです。

下のディスプレーサーはピストンのように見えますが、周りに隙間があり、透明な円筒内の空気をなんとなく上下に隔てているものです。円筒内の空気は、ディスプレーサーの上下で移動可能です。材質はスポンジで、軽量にできています。
このスターリングエンジンはお湯を入れたカップに乗せて作動させます。ディスプレーサーの下部は暖かい空気の領域、ディスプレーサー上部は冷たい(常温の)空気の領域となります。

クランクシャフトを回す動力となるのは、写真の左側にある、パワーピストンになります。
写真の模型では、シリンダーとピストンではなく、軟質ビニール素材のダイアフラムとなっています。


図2は、作動部のイラストです。

ディスプレーサー下部の高温部を赤く、上部の低温部を青く表しています。装置下部の熱源は炎で表現していますが、実際は暖かい程度で大丈夫です。

修理前の耳
図2 作動部のイラスト
 

作動の原理
劣化板ゴムを取る
図3 手で操作
 
図3のように、ディスプレーサーを手で操作した場合を考えます。

ディスプレーサーを上に上げ、下の円筒内の空気の高温部の領域を大きくすると、円筒部内の空気が膨張して、パワーピストンを押し上げます。

ディスプレーサーを下に下げ、下の円筒内の空気の低温部の領域を大きくすると、円筒部内の空気が収縮して、パワーピストンを引き下げます。
爪楊枝でゴムを取り去った状態
図4 連続して操作
 
図4のように、ディスプレーサーの上げ下げの操作をタイミングよく行うと、パワーピストンが連続的に上下して、クランクシャフトを回転させます。

表側のゴムも取り去る
図5 クランクシャフトを利用 
図5のように、ディスプレーサーを手で上下させる代わりに、クランクシャフトの回転を上手く利用して、図4と同様に上下させることができます。

ディスプレーサーの上下運動は、パワーピストンの上下運動に対して、位相が90°進んでいます。
(ディスプレーサーを操作する回転運動は、パワーピストンの上下による回転運動より、角度の90°分だけ先に進んでいるということです)
 
 

図6
を、上の図5のアニメーションと比較すると、スターリングエンジンの作動の原理が理解できると思います。

動画をスロー再生すると、上に述べた 90°の位相の違いがわかりやすいと思います。
図6 作動部動画
 
 


宮田 佳則 (新潟第一高校)


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