懐中電灯と光ファイバーで光通信

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 小学校高学年以上で、音の説明から光ファイバーを使った光通信までをまとめた実験です。時間は20分程度です。


1 音って何だろう
 太鼓をたたき、革がぶるぶる震えるのを観察します。革の上に紙片などを置くとよくわかります。この振動が空気を伝わって耳の中にある鼓膜に伝わり、音が聞こえることをイメージしてもらいます。
 
音って何だろう

2 空気がなければ音は伝わらない
 上の1の説明から、空気がなければ音が伝わらないということを実験で確かめます。
 丸底フラスコの中に乾電池と電子ブザーを入れ、真空ポンプで空気を抜いていくと、しだいに音が聞こえなくなります。やがて、ポンプをとめて間近で聞いてみても、まったく音が聞こえなくなっていることを確かめます。
空気がなければ音は伝わらない

3 空気の振動を見てみよう
 「あ」「い」などと声を出したときの空気の振動を、オシロスコープを使って観察します。「あ」と「い」で、振動のしかたがちがうことがわかります。
 大勢に見せるときは、オシロスコープの画面が小さいので、ビデオカメラとテレビをつないで、テレビ画面に映し出すと大きく見ることができます。
空気の振動を見てみよう

4 いろいろなもので、音をつたえよう
 空気でなくても、振動が伝われば音が伝わることになります。糸電話やばね電話をつかって音を伝えて遊びます。
いろいろなもので、音をつたえよう

5 光を使って音を伝えよう
 音と光はまったく別の物ですが、振動を伝えるために、光を使うと簡単な光通信ができます。
 ラジカセのヘッドホン端子をコイルにつなぎ、このコイルを懐中電灯の回路に直列につなぎます。コイルは釘にエナメル線を巻いた物で充分です。これで、音の波形を光の明るさの変化にすることができます。
 太陽電池を別のラジカセのマイク端子につなぎます。懐中電灯の光を太陽電池にあてると、光の強さの変化から音の波形を伝えることができます。
 部屋の蛍光灯は消しておきます。つけたままだと、蛍光灯の点滅を太陽電池が拾い、100Hz(東日本)の大きなノイズがでます。都合で蛍光灯が消せないときは、大きめのフードをつけると大丈夫です。
光を使って音を伝えよう

6 光ファイバーを使って遠くへ音をつたえよう
 長い距離の曲がりくねったところを光を伝えるために光ファイバーを使って、光通信の実験をします。
 懐中電灯の光を光ファイバーに多く入れるには、虫めがね等レンズを使うと良いです。受光部は、太陽電池ではうまくいかないので、フォトトランジスタを用いた受光部を作る必要があります。
 受光部の回路は、新潟県教育センター雅楽先生の設計です。
光ファイバーを使って遠くへ音をつたえよう

宮田 佳則 (新潟高校)



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