B19.スターリングエンジン

前へ 熱・気体分野へ戻る 次へ 
スターリングエンジン
↑スターリングエンジン(中村理科)
分野
 気体の状態変化。気体のする仕事。熱機関。


内容
 スターリングエンジンは高効率な外燃機関であり、どんな熱源にも対応できるため、環境問題が騒がれている現在、世界的に注目されているエンジンです。高性能なものは高温部と低温部の温度差5℃くらいで動くものもあり、また、形状も様々です。左の写真は中村理科で販売されているもので、お湯で動きます。スターリングエンジンを自作する人もいます。

 写真下部のカップにお湯を入れ、説明をしてから生徒に回しています。途中でお湯が冷めるとまわらなくなるので、入れ替える必要があります。


作動の原理
 写真下部の透明な円筒の下部が高温部で、上部が室温の低温部です。透明な円筒の中に見えるのが、発泡スチロールでできたディスプレーサです。これには周囲にすき間があり、ピストンではありません。このディスプレーサが上にあるときは、円筒内に暖かい気体の部分が多く、円筒内の気体は膨張します。一方、ディスプレーサが下にあるときは、円筒内に暖かい気体の部分が少なく、円筒内の気体は収縮します。この気体の膨張、収縮を、動力として取り出すのが、写真左側のパワーピストンです。

 ディスプレーサの上下動を、パワーピストンから得られた動力で作動させれば、このエンジンは高温部と低温部の温度差がある限り、動き続けることになります。そこで、パワーピストンのクランクと、ディスプレーサのクランクの位相を90゜ずらせて結ぶことにより、回転を続けるようになっています。なお、写真右側にあるのがはずみ車で、なめらかな回転運動のために必要です。



購入先
 中村理科 38,000円程度
 http://www.12rikachan.com/



宮田 佳則 (新潟高校)

スターリングエンジンの作動原理
前へ 熱・気体分野へ戻る 次へ