エネルギーとは(教科書p94)
エネルギーとは何でしょうか。
教科書p94の初めの5行を読んでみましょう。

風は風車をまわし、流れる水は水車を回転させる。すなわち、風や流れる水には、仕事をする能力がある。このように、物体が他の物体に仕事をする能力をもつとき、その物体は、エネルギーを持つという。
|
つまり、エネルギーとは、「仕事をする能力」ということです。
また、ここでいう、「仕事をする」とは、「物体に力を加えて移動させる」ということです。
運動エネルギー(教科書p94)
教科書に「風は風車をまわし、流れる水は、水車を回転させる。」とあるように、運動している物体(風や流れる水)は、他の物体(風車や水車)を押して動かすという仕事ができます。
このように、運動している物体が持つ仕事をする能力を、「運動エネルギー」といいます。
図のように、質量 〔kg〕の台車が速さ 〔m/s〕で運動しているとき、この台車はどれだけの仕事ができるでしょうか。

台車がある物体にぶつかり、この物体を押すことを考えます。
台車が物体を押す力を 〔N〕とし、台車は物体を距離を 〔m〕だけ押して、ここで台車と物体が止まったとします。

台車は、物体から − 〔N〕の反作用の力を受けます。この力で、台車は減速することになります。
台車の加速度(減速するので負になります)は、台車の運動方程式(公式 )より
 =−

台車の運動について、等加速度3番目の式 2− 2=2 より

式を整理すると

となります。
右辺の は、「台車がした仕事」を表します。
つまり、質量 〔kg〕、速さ 〔m/s〕のこの台車は

の仕事ができるということです。
速さ 〔m/s〕で運動している質量 〔kg〕の物体が持つ「運動エネルギー」( で表します)は、

です。 エネルギーの単位は、仕事と同じ、J(ジュール)です。
|
|