132: 台風の教訓 (2)
「台風」のお話です。 前回の続きです。
台風16号の強風で、お隣の屋根の瓦が飛んできまして、
我家の外壁や窓を直撃しました。 被害甚大です。
その日は、明け方から強風が吹き荒れていたのですが、
朝の7時過ぎで、ちょうど朝食を食べている時でした。
「バッ・バーン」、「ガッチャーン」と、もの凄い音がしました。
音は上の方からのようでしたので、慌てて屋上に駆け上がりました。
勿論、まず、我家のどこかが壊れたのかな、と思いました。
建築屋の本能です。他人(ひと)の家が壊れたなどとは考えません。
凄い強風で、屋上のドアも開けられないくらいだったのですが、
やっとのことでドアを開けて、屋上のテラスに出て見ると、
なんと、お隣の屋根の瓦がガタガタ音をたてて動いていました。
瓦の何枚かは舞い上がって、こちらに向かって飛んで来ます。
その瞬間を見た人でないと分からないでしょうが、
あの重い瓦が、ヒラヒラと舞っています。恐ろしい光景でした。
私も建築をやっているとはいえ、あんな光景は初めてです。
風の方向とは反対側の、「負圧」の力で瓦が浮き上がって、
その浮き上がった瓦が、こちらに向かって飛んできます。
しかし、その時点では、隣の瓦が飛んできた、とビックリしただけで
「事の真相」までは、考えてもみませんでした。
|
|