97: 「バラック」について
我が家は、新潟市の鳥屋野(とやの)という所にあります。
「鳥屋野潟」という名の大きな池(というか小さな湖)の、近くです。
名前の通り、昔は鳥がたくさんいる野っ原だったんでしょうが、
今でも、近くに田圃や畑が沢山ありますし、鳥もたくさんいます。
建物本体は、外壁はガルバリウム鋼板を使っていまして、
パンチングメタルやエキスパンドメタルなども使用しています。
いわゆる、「トタン」と「金網」の建物ですね。
で・・・、地名も少々引っ掛けまして、「鳥小屋」と称しています。
「ローコスト」の「小屋」で、「バラック」という訳です。
「バラック」なんて言ったら、「掘っ立て小屋」みたいで、
一般的には決っして、いい印象の言葉ではありません。
自分で設計した自宅ですから、「バラック」なんて笑っていますが、
ヨソの家を設計して、「バラック」です、なんて言ったらキット、
「バラックとは、失礼な奴だ」と、建築主に叱られるでしょうネ。
あちこちに建っている○○ハウス、××ホームの住宅ですと、
新建材を使ってツルツルピカピカで、キレイキレイに飾って、
ショートケーキみたいな可愛いおウチが多いでしょうか?
「バラック」とは、そのツルピカでキレイキレイの、対極(アンチ)です。
無垢であったり、自然素材だったり、手造りだったりする訳です。
ただ、本物は高くつきます。私は「低価格」を目指していますので、
まあ、バラック「志向」という事ですね。服に例えれば「普段着」です。
キレイキレイの「ツルピカ」派は、よそ行きの「オシャレ着」だと思います。
普通の感覚では「オシャレ着」の方が人気があるでしょうか。
ただ本当の「オシャレ着」になっていればいいのですが、
どこか、雰囲気が合わなかったり、ゆったりしないのでは困ります。
また、いつも「オシャレ着」を着ていたんでは疲れますよね。
その点、「普段着」であれば、ラックリゆったりで疲れません。
それが、いわゆる「バラック志向」なんですが、まあそれぞれ好みでしょうね。
建築士としては「バラック」を謳って、損はしても得なことは1つもありません。
キレイキレイの「ツルピカ」住宅を作っていた方が、楽ですし簡単でしょうね。
それでも私は、社民党の土井さんじゃあないですが、「頑固に」バラックです。
でも「ツルピカ」住宅に住んで何年かすると、いずれ分かって来ると思います。
今は「ツルピカ」派が一般的ですが、いずれ「バラック」派が・・・???
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