「新潟コンベンションセンター・朱鷺メッセ」 (槙文彦設計) 今回は新潟始まって以来の大プロジェクト、話題(?)の「朱鷺メッセ」です。 設計は、あの有名な「幕張メッセ」を設計した槙さんですか。 「朱鷺メッセ」は2003年5月竣工ですが、併設の美術館は7月オープンです。 本来なら、2002年に行われたサッカーのワールドカップに合わせて計画して いましたから、もう全然遅れている訳です。 ![]() ま、遅れても、別に構いませんけど・・ね。 建設費は、W杯のビッグスワンが310億円、 この「朱鷺メッセ」が450億円との事です。 ビッグです・・・と言うか、ビックリですねェ〜。 新潟県は、お金持ちです・・・ね! で、大規模建築ですから、1回や2回見ただけで書けませんので「建築探訪」も 延び延びにしていましたら、8月25日に連絡通路の崩落事故が起きました。 お隣が、これまた話題(?)の「万景峰号」で、偶然にも船が出港してすぐの 時間ですから、誰もが「事件か」と思ったことでしょうね。 せっかくの建築が、あんまり変なことで話題になって貰いたくないですよね。 で、崩落の原因は今の所、判らないようですが、結局闇で終るんでしょうか? 結論はキチンと公開して貰いたいですね。闇に葬る事だけは止めて下さい。 しかしこれは決して、槙さんは勿論、構造の渡辺さんの責任ではありません。 私の睨む所、材料(PC鋼線)も含めて、施工の問題だと思いますが・・・? 崩落した通路は、6mx8@=48m、の長さとの事です。 同じ作りの連絡通路が何本かありますが、他は6mx6@=36mです。 48mと36mでは、応力で言うと約2倍違います。強度も2倍必要になります。 ![]() ![]() 工事中ではありません。「連絡通路崩壊現場」です。立入禁止で近寄れません。 そんなことは、アホの私如きが言うまでも無く、1+1=2 みたいな話です。 でも、施工の人は48mも36mも同じ感覚作っていますヨ・・。違うでしょうか? ただ、もっと元凶を辿れば、「薄く・軽く」という考え方の問題だと思います。 一般の方なら、「どうしてそんなに薄く作りたいか?」と疑問に思うでしょうネ。 「薄く」作りたいんですよ、これがまた・・・。建築家のサガでしょうね。 「厚く」ガッチリ作っていれば壊れません。でも「薄く・薄く」作りたいんですヨ。 あとひとつ、「トキメッセ」というネーミングの話もしたかったんですよ。 私の友人の「K君」が、「トキメッセという名前はパクリだ」、と言うのです。 「K君」の勤めている伝統ある会社の「マネ」をしているという訳です。 ちなみに「K君」の会社は、「トキメック」と言います。 似てるでしょ! 前置きはこれくらいで、本論に入ります。 「トキメック」じゃあ・・ない、「トキメッセ」は、「幕張メッセ」の小型版ですね。 まあ、こちらは「新潟コンベンションセンター」ですが、あちらは、 「日本コンベンションセンター」ですからね。これは致し方ありません。 しかし、「低層の展示場」と「高層のタワー」のバランスがすごくよくて、 本家の「幕張メッセ」より、いいんじゃあないでしょうか。地元贔屓ですか? あと、第79回の「釧路フィシャーマンズワーフ」の項でも少し書いたのですが、 信濃川の川沿いにあるウッドデッキの通路は、もうちょっと水との馴染みを よくしてもよかったんじゃあないですか? レベル的に縁が切れています。 ただ、設計では「水とゾロで・手摺もなしで」、としたいのは山々でしょうが、 子供が落ちたりして事故でもあったら一大事、ということもあるのでしょうね。 まあ、せっかく大金かけて造ったんですから、有効に使って貰いたいですね。 |