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建築探訪・その71



          「北九州市立美術館」 (磯崎新設計)

安藤さんの次は、「磯崎シリーズ」で行ってみたいと思います。

異端の安藤さんの対比で言えば、磯崎さんは建築界の本流中の本流です。
「建築論」で、磯崎さんに敵う人はいないんじゃあないでしょうか。
「空間へ」とか「手法が」とか、「建築および建築外的思考」・・・とか、
私も、磯崎さんの本はよく読みました。全然理解出来ませんでしたけどね・・・。
建築も70〜80年代は、ダントツのトップを走っていたと思います。

磯崎さんは出身地の大分で、「医師会館」や「市立図書館」でデビューして、
私の学生の頃は、群馬の「県立近代美術館」が建った頃です。
勿論、「群馬県立近代美術館」は出来てすぐ、見学に行きました。
キューブ(立方体)で纏めているけど、チョイト角度を振っているという建築で、
この頃沢山ある磯崎さんの建築のなかでも代表作でしょうね。

しかし「群馬」は写真がありません。宮脇さんの「秋田相互銀行」や、安藤さんの
「ローズ・ガーデン」と同様、70年代に撮った写真は全て行方不明です。
で、磯崎さんシリーズの第1弾は、「北九州市立美術館」で行きます。

「北九州市立美術館」は、群馬県立美術館と同じ74年竣工のようでして、
やっぱりキューブなんですが、こちらは2本の直方体が宙に浮いていまして、
それが又、丘の上にありますから、造形的なインパクトは凄いですね。

「群馬」は建ってすぐに行きましたが、「北九州」は築後約20年の93年です。
すでに増築もしていて、池のあるギリシャ風(?)の中庭が印象的でした。
右の写真は、ちょうど「宮脇檀住宅デザイン展」をやっていまして、
宮脇ファンの私としては、建築も展示も九州まで行った甲斐がありました。


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