直線上に配置

建築探訪・その68



            「TIME’S」 (安藤忠雄設計)

「安藤シリーズ」の3回目は、京都の「TIME’S」です。
この建築は84年竣工ですか。私が見たのは2001年ですので、築17年です。

「TIME’S」が作られた時は、結構、「話題作」だったと思います。
高瀬川に沿って、ギリギリのレベルに1階(地階?)のフロアーがあります。
特に手摺とかはありませんから、水面と建物が一体になっている感じです。
(勿論手摺なんて、たとえ必要でも意識して付けないんでしょうけど・・・ね。)

建築家は、人工の池を作ってでも、建築と水との融合を考えます。
それが、森鴎外の「高瀬舟」で有名な「高瀬川」が隣にあるんですから、
「飛んで火に入る夏の虫」ってなもんで、ドンピシャです。
とは言え、それをスンナリ実現するというのは、サスガ安藤さんです。

建物は、コンクリート打ち放しの梁に、コンクリートブロックの壁式で、
内外共見現しです。安藤さんでコンクリートブロック造は初でしょうか?
安藤さんの他の建築と、ちょっと表情が違っている感じがしますネ。

店舗系の建物で、レストラン、ブティック、美容院などが入っていました。
不景気のせいか、空きスペースも目立ちました。
ちょっと「建築のパワー」も落ちているようで、寂しい気分でした。
でもそれは、決して設計者の責任ではありません。
約20年を経ても、「TIME’S」は、やっぱり「名建築」だと思います。


トップ アイコントップページへもどる
                                           次へ
直線上に配置