「TIME’S」 (安藤忠雄設計) 「安藤シリーズ」の3回目は、京都の「TIME’S」です。 この建築は84年竣工ですか。私が見たのは2001年ですので、築17年です。 「TIME’S」が作られた時は、結構、「話題作」だったと思います。 高瀬川に沿って、ギリギリのレベルに1階(地階?)のフロアーがあります。 特に手摺とかはありませんから、水面と建物が一体になっている感じです。 (勿論手摺なんて、たとえ必要でも意識して付けないんでしょうけど・・・ね。) 建築家は、人工の池を作ってでも、建築と水との融合を考えます。 それが、森鴎外の「高瀬舟」で有名な「高瀬川」が隣にあるんですから、 「飛んで火に入る夏の虫」ってなもんで、ドンピシャです。 とは言え、それをスンナリ実現するというのは、サスガ安藤さんです。 建物は、コンクリート打ち放しの梁に、コンクリートブロックの壁式で、 内外共見現しです。安藤さんでコンクリートブロック造は初でしょうか? 安藤さんの他の建築と、ちょっと表情が違っている感じがしますネ。 店舗系の建物で、レストラン、ブティック、美容院などが入っていました。 不景気のせいか、空きスペースも目立ちました。 ちょっと「建築のパワー」も落ちているようで、寂しい気分でした。 でもそれは、決して設計者の責任ではありません。 約20年を経ても、「TIME’S」は、やっぱり「名建築」だと思います。 |