分野
流体力学 デモンストレーション 等
内容
いろいろな科学ショーで巨大空気砲のデモンストレーションがおこなわれています。これを行いたいと思い作ってみました。
空気砲の大きさは一辺90cmの立方体とし、強度を考えてベニヤ板で作りました。自動車(1代目オデッセイ)で運搬することを考え、上下半分ずつと正面の丸い穴(直径34cm)の開いた板の3分割とし、会場でガムテープで組み立てられるようにしました。(写真2)
ベニヤ板はダンボール箱の空気砲のようにゆがみませんので、発射機構を考えました。上面の後ろ半分(80cm×40cm)を別の板とし、中央部に蝶番を取り付けこの板を押し込むことで空気砲を発射するようにしました。もちろん空気砲と発射板のすき間は、シートで繋ぎ、空気がもれないようにしてあります。発射板を戻すばねの役割は、つるまきばねではなく、ゴムひもにしました。ゴムは伸びたときに、ばね定数に当たる数値の値が小さくなるので、発射板を押し込んだときの力のかけ具合の変化が少ないと思ったからです。(写真3〜5)
発射機構に関しては、他に後面全体を内側に押し込む機構やいわゆるところてん方式が考えられますが、分割式にすることと発射のしやすさを考えてこの方式にしました。
この空気砲からは、直径40cmほどの環が発射でき、大きな体育館などでも遠方までゆっくりと進んでいく綺麗な環を作ることができました。(写真1は発射直後なので煙のかたまりで写っていますが)
インターネットで巨大空気砲を使った実験を見かけましたので(船橋で行われたガリレオ工房さんのものです)、私も科学ショーでマネをさせてもらっています。(無断で済みません)
写真6のように、「直径24cmほどの小さな穴の開いた板と、取っ手のついた直径20cmの円板のどちらを使うと、この空気砲から発射された環を消すことができるか」というものです。観客に予想してもらい、実演しています。
空気砲の製作費用はベニヤ板と角材、ねじ類、ブルーシートの代金が多くを占め、ベニヤの質にもよりますが、総額1万円あまりだったと思います。
宮田 佳則 (新潟高校)
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