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画像センサ/画像処理/画像検査 |
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画像検査の目的 |
画像検査の目的は目視による検査の代替えです。人間に代わって画像センサを用いて画像処理を行い良否を瞬時に判定することが求められます。 |
画像検査に求められる効果 |
画像検査に求められるものは人件費の削減と検査の安定です。また人の代替え以上の負荷機能を求められます。 |
効果の方ですが検査を行う人員を削減することは容易にできると考えています。(画像処理を使いこなすだけのスキルを持った人は必要です) |
画像処理でできること |
1. 外観検査・・・・・傷、しわ、汚れ、異物、割れ、欠け、キレツ、バリ、打痕、色、マッチング(形状) |
2. 位置決め・・・・・ラベルのズレ、製品の方向判別 |
3. 寸法計測・・・・・幾何寸法計測 |
4. 文字認識・・・・・OCR(文字の識別) |
5. その他判別・・・・・個数カウント、ズーム表示 |
外観検査「傷検査」 |
外観検査にも内容はさまざまあります。傷、異物、汚れなどがありますが「傷」を効果事例としてご紹介します。 |
効果事例:レンズ外周面の外観検査 |
ワーク |
レンズ |
形状 |
円柱 |
サイズ |
φ5〜φ30mm(主にφ7) |
検査項目 |
外周における傷の検査 |
良否判別条件 |
100μm以上の傷はNG |
100μm以下の傷はOK |
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ワーク寸法:φ7×3mm |
検査の現状:人がルーペにて1コづつ手で廻しながら検査しています。 |
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機器選定 |
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カメラ |
機器選定で重要なのはカメラです。検出条件に合わせ選定しなければなりません。31万画素〜500万画素が主流です。 |
カメラは画素数が上がる程、高価になっていくので重要なポイントです。 |
カメラの画素数を上げても1画素あたりの検出条件はほとんど変わりません。(4倍程度) |
しかし必要な解像度を維持しながら大きな視野を見るためには画素数の大きなカメラが必要になります。 |
500万画素カメラでは31万画素カメラの16倍の視野を見ることができます。 |
カメラ解像度 |
撮影素子 |
1画素 |
視野 |
31万画素(640×480) |
1/3型白黒CCD |
23μm |
15×11mm |
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データ転送時間:16ms |
100μmのものを100μmで計測するには1画素=50μmは最低限必要になります。 |
良否判別条件は100μm以上の傷を検出できることと、ワークの大きさから31万画素白黒カメラを選定。 |
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照明 |
照明もまた重要なポイントです。光がソフトであり、輝度ムラが少ないLEDを用います。 |
LED照明の特長 |
1. 寿命が長い。 |
2. 応答速度が早くスイッチングしても寿命が縮まりません。 |
3. LEDは照明深度が大きくとれるので段差のあるものや高さが一定しないワークに適しています。 |
4. 白、青、赤、緑、赤外、紫外など豊富な波長があり、ワークに合わせて選択できます。 |
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ワークが丸形状であるためダイレクトリング方式の白を選定。(ワークの下側に設置) |
バータイプでふつうに照明をあてると円柱上の縦方向に光のスジが入ります。(よってバータイプはNGです) |
LED照明のタイプもワーク形状や検査内容に応じて選択しなければなりません。 |
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バー方式 |
ダイレクトリング方式 |
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白黒カメラを使用する時の豆知識 |
色付ワークの場合、白黒カメラで白色LEDでは明るさが均一でコントラストが得られません。 |
うまく検出するためには外部環境とワークにコントラストの違いをつけます。(よって赤・青など何種類かのLEDでのテストが必要です) |
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設定条件 |
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⇒ |
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傷の大きさ縦横100μm |
ふつうの映像 |
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濃炎補正をかけ傷として検出している映像 |
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濃炎補正をかけることでより安定して傷を検出できます。 |
外周面もRa1仕上なので傷が見つけやすい。(表面が荒れている製品だったら実現しなかったかもしれません) |
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負荷機能 |
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システム構成 |
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1. 31万画素白黒カメラ |
3台 |
3台導入することでワンショットで360°全周撮影可能 |
2. 高解像度低ディストーションレンズ |
3コ |
ディストーション:レンズの歪み |
3. コントローラ(DSP/CPU) |
1台 |
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4. カメラ増設ユニット |
1台 |
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5. DC24V電源ユニット |
1台 |
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6. ダイレクトリング方式LED照明 |
1コ |
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7. LED照明ユニット |
1台 |
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8. 17インチモニター |
1台 |
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9. カメラ微調整用1方向ステージ |
3台 |
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計測時間:220ms(1ms=1/1000秒) |
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