ボケの歴史と現在の花


花ボケの歴史


ボケの故郷と花の歴史

ボケの原種のほとんどが中国が原産のボケで、日本に自生しているボケが草ボケといわれ幹があまり太くならず、草のようにおいしげる性質を持っています。中国のボケは古くから日本に入っていたようです。花を見るより薬草として庭などに植えられていて、江戸時代には江戸(東京)小石川に薬草として植えられていたようです。
花を見るようになったのは、明治時代から大正時代にかけて一般に植物を楽しむブームが起こり、ボケはそのころ育種が行われ品種に名前が付けられました。有名な東洋錦、高嶺錦、国華、東絞、日月星、高嶺の雪、 などは大正の始めに名前が付けられ発表されています。おそらく明治時代に作られたのではないかと推測しています。ただ繁殖方法は挿し木か株分けで増殖していますので、繁殖に時間がかかっていると推測します。特に日月星は挿し木での繁殖がなかなか困難な性質で、昭和の中頃ボケに接木が導入されてから量産され、紹介されるようになった品種です。
現在の品種は、約150種ほど名前が付けられ紹介されていますが、昔の品種はかなり見つけだすのが難しい品種もあります。昭和の中頃より豪華な八重咲きの品種やら、数々の絞り咲きの品種が紹介されています。現在日本ボケ協会が新潟県にあり、新品種の展示や新しい品種の登録認証し、ボケの普及につとめています。


ボケの魅力


花びらの特徴

§ 花の特徴や性質は最近の育種でいろんなタイプの花が発表されています。

☆ 花の形では一重咲き(5弁の花びら)代表品種、東洋錦、黒潮、日月星、紅牡丹、安田錦、など

☆ 八重咲き(花びらの重なりが多く、雄しべ雌しべがある花)代表品種、長寿楽、銀長寿、世界一、白寿、など

☆ 多頭咲き(カーネーションのように花びらが多くしかも雄しべや雌しべが無く、花の中心がいくつかに分かれている花の状態)代表品種、綿帽子、越の花篭、みやび、ときめき、など

☆ 屈折咲き(花びらがねじれて咲く状態の花)代表品種、燐鳳、おけさ紅、竜頭、白竜、など

☆ 千重咲き(花びらが重なって咲き雄しべや雌しべがない花)代表品種、モナリザ、

☆ 獅子咲き(花びらの中に小さな花びらがある花)代表品種、金獅子、むさし、など
 

花色の特徴

§ 花色今までなかった花芸をする品種が発表しています。花色の紹介をします。

☆ 単色(紅や白、ピンクなどの花色が固定される花色)代表品種、黒潮、世界一、モナリザ、銀長寿、など

☆ 覆輪(現在ではピンクの地合に白の覆輪が入る品種。花びらの周りに白の縁が入る)代表品種、富士の嶺、高嶺の雪、丹頂紅、など

☆ 絞り(単色の花に別の色が花びらに入り2色の花色となる品種)代表品種、東洋錦、日月星、ことぶき、安田錦、桜小町、など

☆ 覆輪絞り(ピンク地合に白の覆輪に紅の絞りが入る品種)代表品種、日月の嶺、高嶺錦、など 

☆ 吹きかけ絞り(新しい花芸で空の星の天の川のように細かな紅色がすじのように入る品種)代表品種、恋吹雪

☆ 更紗絞り(淡い単色に日光に長くあたると全体に紅の色に変化する品種)代表品種、東絞、長寿錦、など

☆ 色変化品種(日光によって色が変わる品種で、花びらの先だけが紅色に変わる品種や長期によって変化するため最初咲いた花は赤くなっていますが、今開いた花は白の花であたかも、赤とピンクと白の花が咲いているように咲き分けます。)代表品種、大晃錦、七変化、酔顔、越の残照、越の夕映、など
 

たのしみかた

☆庭に植えての鑑賞
寒さにも暑さにも強い植物で、特別な土を用意することなく簡単に庭上する事ができます。ボケの性質上日がよく当たる場所に植えなければなりません。ふつうの樹木と同じように植えますが、トゲのあるボケとないボケがありますので、用途に合わせて選びます。子供のいる場合はトゲなしのボケがよいでしょう。また生垣の場合はトゲを利用して防犯用に使います。草ボケのような背が低いボケは、グランドカバーとして利用します。春には花が咲き生花の材料や、庭での観賞ができます。花が終わると青葉が芽を吹き夏場の強い日差しをさえぎってくれます。秋には葉が落ち始め、拳ほどの果実が黄色くなってきます。冬は葉がなくなり、暖かい日ざしがもどってくる1年です。

☆鉢植えの鑑賞
挿し木の2〜3年生くらいから、花を付け始めます。はさみで形を整えながら鉢作りをします。幹はまっすぐのびますので、模様木作りもとても作りよい樹型です。大きな鉢植えを作るには、苗を畑に植えて何年か形を作ってから鉢に上げて鑑賞します。寒ボケは12月になると自然に花を付けます。自然の花期より早く咲かせるには、充分寒さにあてないと花は開きません。寒さにあてたボケは、早咲きから順番に日光に当て加温します。遅咲きの品種は3月になってから加温します。鑑賞期間は12月より自然咲きの約半年ボケの花を見ることができます。

☆果実酒としての利用
秋には黄色い果実かなります。ボケは花梨と親戚ですので、けっこう大きな果実がなります。黄色く色ずいたらきれいに洗い、輪切りにして砂糖とホワイトリカでボケ酒を作ります。また子供にはお酒を入れず、砂糖を多く入れるとボケシロップができます。のどに良いとされ、風邪をひいたときなどに飲みます。


最先端のボケの花


花芸の話

上の写真の 越の輝をご覧ください。とても細かな絞りが入っていますが、このような安定した花芸はいままでありませんでした。東洋錦より日月星がやや安定感がありましたが、越の輝、桂華、輝の嶺、の3品種が9割の確率で絞り咲きします。中でも選抜した花は、満天の星空のように咲き誇ります。
絞りの花芸をする品種は数多く紹介されていますが、安定した花芸と特徴ある花色が求められます。また花芸の細かさといえば、恋吹雪があります。夏の夜空の天の川のように細かな帯状の絞りが入る新しい咲き方をする品種です。最初は花芸の確率が悪くせっかくの咲き方も、安定しませんでした。私の所で6年かけて選抜して非常に強く花芸をし、しかもかなりの安定した品種になりました。

もう一つの花芸は色変化品種です。最初の頃は東絞のように最初白色に咲き、後半にやや紅をさす更紗絞りと呼ぶ色変化でした。色変化の立て役者は、大晃錦、です。白、ピンク、赤、と変化して行く姿はあたかも、3色の花が咲いているかのように見えます。その後七変化、港の曙、などが特徴のある色変化をしています。上の写真でも紹介しましたが、雪の輝 は色の移り変わりが早くしかも輝きある赤へと変化します。

これからももっと変わった特徴のある花が生まれてくることを期待します