11月6日の事。

明日はツーリング、サイドカーのチェックをする。
タイヤ、6月に交換したタイヤが既に3分山。
足回り、カーのサスペンションは見事に腰砕け、リヤサスもふにゃふにゃ。試しに近所を走ってみると、ロールが激しい。だめだこりゃ何とかせねば。と言っても、財布は空っぽ。在り物で何とかするか、、、

カーのゴムダンパーの隙間にタッピングビスをありったけ打ち込み出来るだけ、リジットにする。リヤサスは、電気店でタイラップを350円で買ってきて、スプリングを縛り車高をできるだけ下げる。下がった分だけカーの車高調整を行う。
フロントのキャスター角が変わったせいか、低速でハンドルがブレル。
ま、アクセル開ければ収まるからいいや。と諦め水ウエイトを30キロ積む。





テスト走行。
とりあえず明日はこれで走ろう。
夜、池田さんに明日の確認の連絡を入れ集合場所を確認、所沢市内で待ち合わせ、ズズキ ボルディ250+パイの百瀬さんとBMW F650ソロの二宮さんを飯能駅前でピックアップする事にする。

明日は速くサイドカーを走らせるのが好きなメンバーだし、体力温存の為、今日はサッと床につこうと、、
その時、電話のベルが鳴る。

おー!!嬉しい! カットビ・モトグッチ小野寺さん。「今、池田さんから聞いたよ、俺も行くよ」との事。うれしくて、嬉しくて、まるで遠足前夜の子供の状態。
明日は気合を入れて終始全開で走るぞ−!

池田さん登場、
あれー? カーの白いボンベは何?
と聞けば、何と消化器。直キャブからのバックファイヤーでバイクが燃えるとイヤだから付けた。?
そうです。
小野寺さん、全国ミーティング以来、久しぶりです。
「さあ、30分で途中でガソリン入れて飯能まで行きますか−。」

9:00飯能駅前、誰もいない。20年前と比べると、随分開けたなー。なんて昔話をしていると、電話。百瀬さんから、何処にいるのー? 駅の反対側に居るよ。
また、電話、今度は二宮さんから。先行っててー!それでは4台で出発。



すっかり、都市化した飯能の町を抜け、今や川遊びとオートキャンプのメッカとなった名栗川沿いに走る。
遅い車を、パスしつつ、制限速度ギリギリまで引っ張りコーナーに突っ込む。
峠仕様のランサーを見つけ、ペースメーカーとし、追いかける。山は秋、夏場渋滞するこの道も、秋の訪れと共に静かに、そして日帰り二輪ツアラーの道となる。

その静寂を破る4台のサイドカーの爆音が山にこだまする。ブレーキパットの焼けた匂い。タイヤが白煙を上げるブレーキング。タコメーターの針はパワーバンドの中に収めつつ、緊張感の中での冷静な判断。
サイドカーは二輪車よりも仕事が多いから面白い。

山伏峠に入る。
オーバースピードぎみで、右コーナーに突っ込む、シフトダウン2速、フロント、リア共にフルブレーキング。コーナー直前で、マシンに、精一杯の横Gを乗せて、アクセル全開。リアホイールが悲鳴を上げて、マシンが横っ飛びを始める。
カウンターをあて、コーナーの出口に向う。フロントホイールが暴れる。それでもスロットルは緩めない。そのまま左コーナーへ突っ込む。カーが浮く。リアブレーキから足が離れるぎりぎりまでの体重移動、転倒の恐怖を飲み込み、アクセルは戻さない。



「サイドカーは腕と度胸の乗り物だ!」と小見さんの言葉を思い出す。前のランサーとの距離が離れて行く。バカヤローと叫びながらも必死に追いかける。6っ目のタイトコーナーで完全に離された。

「コーナーでは二輪よりも速く、ストレートでは4輪よりも速くだ。」
池田さんが言ってたっけ、、、、。
ふっとミラーを見ると、あれー、誰もいない。正丸峠の分岐で後ろを待つ。
すぐに池田さん、小野寺さんが来る。4輪車2台をやり過ごして、百瀬さん到着。全員揃って再出発。峠道を駆け下り国道299号へ戻る。いつものペースで高速コーナーを駆け抜ける。秩父市内はまあまあの混雑。予定の140号線は大渋滞。百瀬さんのガソリンも心配、二宮さんも見かけない。GSで小休止。二宮さんに電話を入れる。いたいた近くにここで合流。どうも、 おっ!タンクバックにカーナビ!視線を140号に向けると、ぜんぜん動いていない。みんな、混んでいるのイヤー、、走りたい、、でコース変更をする。299号志賀坂峠に向う。

この道、滅多な事では混雑しない無料のハイウェイだ。
峠を快調に飛ばしていると、 あっ、崖崩れで片側通行。信号は赤。フルブレーキだ。後はと見ると池田さん!「信号が赤だっつーの!」その時タイヤのブレーキ鳴りが聞こえ、白煙を上げて突っ込んでる。でも池田さんなら避けられる。瞬間そう思った。停止線ぎりぎりで止った。スピンターンをきめて、隊列へ戻る。

志賀坂峠周辺は石灰岩質の山で風雨で侵食された岩峰が連なる絶景の地。紅葉の赤や黄、常緑樹の緑、そして白い岩。コーナーの連続。腕の力が抜けるころ志賀坂峠の頭に着いた。池田さんのたばこを吸う手が震えている。百瀬さんが限界走行だよ!と苦笑する。小野寺さんは涼しい顔。二宮さんもにこにこ。たまにはいいじゃない!少年に戻るのも。



トンネルを抜けると群馬県だ。際限なく続くヘアピンカーブを越え、木葉散る山を下る。神流川に黄色のアクセント、今や秩父セメントに半分削り取られてしまった叶山を右に見て、万場の寂れた食堂でお昼。帰りは土坂峠へ。相変らずのバカップリで峠を越えて吉田町に出る。信号待ちでBMW K1+アベSSのネイビーブルーのサイドカーとすれ違う。「全開で峠に入って行きましたよ。」居るもんですね。頭のネジ締め忘れた人が僕たちの他にも。

あとは道なり299なのですが、、秩父市内でホケホケになった僕がミスコース。
そこで二宮さんのカーナビが威力を発揮、裏路地を抜けて、ついでに渋滞も避けてくれたのでした。



横瀬のコンビニで先頭を小野寺さん、池田さんに交代。今度はベテランの二人の走りを眺めつつ、「あーやっぱサイドカーっていいな!」と感じつつ299正丸トンネルを抜ける。
GSでガス補給をしていると。50ccの峠小僧二人。
レーシングチャンパーの音に首をすくめ、夢中で走っていた10代の頃を思い出す。

そしてこの歳になってもあのころのトキメキと感動を忘れずに走り続けておられる先輩達に、憧れと共感をもって家路に着きました。

サイドカーの楽しみ方は色々あるけどたまには少年のようにメ一杯走ってみるのもどうでしょうか。ちなみに、このツーリングが終わってリヤタイヤは完全に丸ボーズになりました。




  中・高年のみなさんサイドカーはいかがでしたでしょうか。
今回はかなり上級者向けのツーリングでしたが、サイドカーはゆっくり走るものと思っておられたソロライダーの方にはいくらか面喰ったかも知れませんね。掲載の写真は文中に出てくるものとは直接関係がありません。バックの撮影はR402シーサイドラインで行いました。迫りくるコーナーを見ているとわくわくしますね。さてアクセルは、、、体勢は、、、サイドカーは面白い。
みなさんもサイドカーを始めてみませんか。きっと新しい発見があると思います。

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