秘境
秋山郷の旅
晩秋にて '98



 今日はホームページ開設以来、念願であった「秋山郷」への旅を敢行することにしました。
秋山郷へは数年前に終点の切明温泉までバイクツーリングをしたことがあるのですが、この時は残雪が眩しく、萌えるような若葉の中、そう快な風の匂いを感じながら走りました。集落では田に水をはって田植えの準備に精をだす人々など。
 心の中にあるふるさとの 情景が次々と再現されてくるようで、いつかまた行ってみたいと思っていました。今日は同じ場所をたどりながら忘れかけたふるさとを探しに歩いてみようと思います。


桃源を 尋ねる心地して


秋山に尋ね入りぬ


牧之

 明和7年に59歳で初めてこの秘境を訪れた牧之は珍しい風俗や習慣などを絵と文章でまとめた「秋山紀行」を著作。この中の抜き書きから素朴ながらも賢く秋山に暮らす人々の姿が思いしのばれます。

    〜都て秋山の家々に戸鎖なしと聞く。
    当家などでは些か用心ありたしと云に、此処盗人と云ふ事なく、
    内へ盗賦這入た例もない〜
    実に知足の賢者の住処とやいはん〜
 牧之は貧しくても人を疑う事のない、素晴らしさを伝えたかったのでしょう。「秋山郷の旅」という響きの中に、人の真心に触れたような温かさを感じます。ともかく何年ぶりかですが「たび」と言えるような旅に出発しています。

 11月も9日となるとはや晩秋のたたずまい、秋山郷では紅葉も終わった事だろうと思いながらも、忙しさにかまけてついにここまで迫ってきた日程にソロツーリングを敢行すべく追われるように家を出たのですが、なんとも雲行きが思わしくありません。
この時季秋山郷で雨にでも降られたら大変。急遽車に変更し秘境・秋山郷へのドライブとなりました。バイクでは以前に行っていますので今回はホームページ完成の取材が目的です。

秋山郷は新潟県津南町から長野県栄村に至る中津川の谷合いに位置する12の集落の総称として呼ばれているもので、新潟県側からの最初の集落が見玉、以後、穴藤、逆巻、見倉/清水川原、結東 (萌木の里)、前倉、大赤沢、小赤沢、屋敷、上野原、和山/栃川高原、切明 へと進みます。終点は奥志賀スーパー林道を経由して志賀高原へ抜けることが出来ます。、〜全線舗装完了〜



 関越道を塩沢・石打インターで降りて右折、国道353号に入る。ここまで約2時間で余裕の走り。途中十二峠に差し掛かった所から山全体が真っ赤に染まって素晴らしい紅葉となりました。路面の状態も少し濡れていますが新しく舗装されたばかりで快適です。
しばらくして中里から国道117号と交差、一路津南町へ向けて走ると、津南町の商店街を過ぎたところに「秋山郷」へR405の標識。ここを左折して、つづら折れの山道を行きます。片側は崖で深い谷となっているのですが、ガードレールはほとんど付いてなくて、国道ですがこんな危ない道も珍しい。運転も自然と慎重になります。一つ間違えば谷底へ転落ですから。



見玉 MIDAMA

 タイトなワインデングを走って秋山郷の入り口見玉(みだま)へ到着。2軒の土産屋と食堂もあって、自然食、栃のみ、木彫りなどの特産品を売っていました。
私たちは不動尊の入り口にある高橋屋で一休みすることにしました。

高橋屋にて

 ここではまず一番驚いたことにはポットが幾つも用意されていて色んな種類のお茶をだしてくれるんです。それに24種類の漬物が入った小鉢があり好みのものを頂ける。奥の方にはホカホカのまんじゅうがあり、名物のおやきも食べることが出来ます。
私は野沢菜の入ったおやきを注文しました。味付けも甘く丁度良く、しょっぱい野沢菜を想像していたのですがそんなこともなく、実に素朴な味でした。

24種類の漬物に舌づつみ

 お茶はと言うと玄米茶、どくだみ茶、そば茶、さらにはめぐすりの木のお茶まであります。
よく見ると店内のコンロの上にめぐすりの木をぐつぐつ煮ているナベが有り、材木の匂いと甘い匂いが混じり合ったような妙な匂いがしています。
これがうわさのめぐすりの木かと思い。湯飲みに一杯鍋の中からすくって飲んでみました。材木のゴミっぽい味の他かなりにがい。それに少し甘いのです。砂糖を入れてあるのですかと聞いたら入れてないとのこと、疲れ目に効くんですよ、と言われ全部飲みました。

 めぐすりの木は太さ2、5センチ位で長さ20センチのものが1本1、000円です。山に入ればいくらでもあるかというと簡単には見つからないとのこと。

めぐすりの木を煎じているところ

 後で分かったことですが確かに目に効いたような気がします。通常あれだけの距離を走れば多少、目が疲れる筈なのですが今回のツーリングでは家に帰っても疲れらしいものは感じなかったのです。

 それどころかインターネットの更新も出来た訳ですし、これは相当の効果があったと言って良いでしょう。そう思うとたったの1、000円惜しさに買いそびれてしまったわけで残念ではあるのですが。
めぐすりの木は湯気を目にかいでいるだけでも相当の効果があるそうです。

1本1、000円もする
健康茶の材料


見玉不動尊にお参り



崇高な信仰の霊場・見玉。ここの金玉山正宝院見玉不動尊にお参り。
眼病に霊験あらたかとして広く信仰を集めているということです。、、、、、、、、

仁王門をくぐって進むと、右方向は勢い良く流れる滝が顕れ杉の大木の参
道は急な石の階段となっています。階段を上り切ると本堂。灯明に照らされた
不動尊がうかんできます。木彫りのししが目をむいて迫ってきます。


秋山郷2へ





    Copyright (C) 2003 masaaki-hada All rights reserved.